Japan Tissue Engineering Co., Ltd.

株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング
Ticker 7774 Fiscal year-end Mar 31 200 employees

Japan Tissue Engineering Co., Ltd. — latest annual results, FY2025 (Mar 2026)

In FY2025 (ended Mar 31, 2026), Japan Tissue Engineering Co., Ltd. (7774) reported revenue of ¥2.2B (-11.1% YoY), operating income of −¥549M and net income of −¥735M. Figures are parent-only (non-consolidated), J-GAAP.

Source: annual report (filed Jun 18, 2026)S100YDBW

Performance

FY2025 (Mar 2026)
Revenue
¥2.2B
-11.1% YoY Change
Operating income
−¥549M
Net income
−¥735M
Revenue
Operating income
Net income

FY = fiscal year, named by the calendar year it starts in; the month in brackets is when it ends (FY2025 ends Mar 2026 for a March year-end). FY2025 (Mar 2026) runs Apr 1, 2025 – Mar 31, 2026.

Key metrics

FY2025 (Mar 2026)
EPS (basic)
−¥18.09
Book value / share
¥125.35
Return on equity
-13.5%
Bottom 8%, Rank 50 of 53 in Precision Instruments (latest annual, FY2025)
Net margin
-33.7%
Bottom 4%, Rank 52 of 53 in Precision Instruments (latest annual, FY2025)
Revenue growth (YoY)
-11.1%
Bottom 8%, Rank 49 of 52 in Precision Instruments (latest annual, FY2025)
Equity ratio
89.6%
Top 6%, Rank 3 of 53 in Precision Instruments (latest annual, FY2025)

Source: filing S100YDBW · FY2025 (Mar 2026)

About this data
  • Figures are consolidated when the company files consolidated statements, otherwise parent-only. FY2025 (Mar 2026): parent-only (non-consolidated).
  • Accounting standard for FY2025 (Mar 2026): J-GAAP. A change of standard starts a new series.
  • FY2025 (Mar 2026) is the fiscal year ending Mar 2026.
  • A blank figure was not reported in the filing, or is not meaningful (e.g. free cash flow for banks); the reason is shown with it.
  • Each year is shown as filed in that year's own report; restatements of past years in later reports are not applied. Year-over-year changes compare with the prior year as the current year's report restates it.
  • Data as of Oct 30, 2026 (newest filing in our dataset).

Data corrections API reference

About

shown in Japanese

当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する」ことを会社設立の趣旨とする企業です。「再生医療をあたりまえの医療に」をビジョンに掲げ、再生医療等製品の開発、製造、販売を行う再生医療製品事業、再生医療に関する開発及び製造等を受託する再生医療受託事業、研究用ヒト培養組織の開発、製造、販売を行うラボサイト事業を展開しております。 当社は、2021年3月9日付で帝人グループとなりました。親会社である帝人株式会社との協創により事業を拡大してまいります。2023年8月1日に設立された帝人リジェネット株式会社(帝人株式会社の100%子会社)とは、再生医療CDMO事業において連携しています。 [事業の系統図] なお、当事業年度より、ラボサイト・ブランドを訴求した事業展開をさらに強化・発展させ、事業内容をより明確に表現するため、従来「研究開発支援事業」としていた報告セグメントの名称を「ラボサイト事業」に変更しております。 (1)当社事業の根幹となる技術 近年、細胞培養や生体材料工学等の技術進歩により、生物から採取した細胞を用いて、性質の改変、体外での培養、組織・臓器の再形成、新たな機能の付加あるいは機能の修復等が試みられるようになりました。このような要素技術を利用して組織の再生を実現するための技術がティッシュエンジニアリングと呼ばれるものであり、当社事業の根幹となる技術です。 ティッシュエンジニアリングを実現するためには、生きた細胞、人工的に作られた材料・素材、細胞や生体に影響をもたらす種々の生理活性物質が必要であり、医学・工学・理学・薬学等の異分野間の国際的な研究交流が必要とされます。我が国では、ティッシュエンジニアリングにより作り出された組織や臓器を製品として医療目的で製造・販売するためには、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)のもとで、厚生労働省からの許認可が必要になります。この許認可には、製造管理及び品質管理に関する基準が含まれており、当社が保有している製造施設・設備、創業以来の研究開発活動で培ってきた製造方法、品質管理に関するノウハウ、そして販売に関する組織体制やノウハウも、当社事業の根幹となる技術であるといえます。 また、細胞培養に用いる細胞は、その由来に応じて、自家細胞(本人)、同種細胞(本人以外)、異種細胞(ヒト以外の動物)に分類されますが、自家移植は、一般的に免疫拒絶反応が少なく、生体への生着能が高いといわれております。 当社は、当該技術を活用することにより、ヒトの細胞を培養して組織や臓器を作り出し、これを医療用途及び研究用途に提供することを目的として事業を展開しております。 (2)再生医療製品事業 再生医療とは、従来の薬物治療とは異なり、われわれの身体に備わっている組織の再生能力を引き出すことにより、失われた組織や臓器の機能を、細胞を使って回復させることに主眼をおいた医療です。当社は、ティッシュエンジニアリングを利用した再生医療等製品を開発し、当該製品を医療機関向けに医療目的で製造販売しております。 ①当社の再生医療等製品 現在、日本において再生医療等製品は25製品が承認されており、うち5製品の承認を当社は取得しています。当社の自家培養表皮ジェイスは国内第1号として製造販売承認を取得しました。自家培養軟骨ジャックと自家培養角膜上皮ネピックは、それぞれ整形外科領域と眼科領域における国内初の再生医療等製品として製造販売承認を取得しました。自家培養口腔粘膜上皮オキュラルは、眼科領域における国内2つ目の再生医療等製品として製造販売承認を取得しました。また、当社では5つ目、皮膚領域では2つ目となる再生医療等製品としてメラノサイト含有自家培養表皮ジャスミンの製造販売承認を取得しました。 (a)自家培養表皮ジェイス 1975年、米国マサチューセッツ工科大学のHoward Green教授(2015年没、米国ハーバード大学医学部 名誉教授)らは、ヒトの正常な表皮細胞の培養方法を確立し、皮膚(表皮)に類似した細胞シートを開発しました。1984年には、重症熱傷を負った米国の2人の小児に対して、わずかに焼け残った自身の皮膚から培養表皮シートを作製・移植した報告が、大きな注目を集めました。 自家培養表皮ジェイスは、この技術を使用しており、当社は、開発者であるHoward Green教授から技術指導を受け、培養表皮シートの開発を進めてきました。本品は、患者自身の皮膚組織を少量取り、約3週間の培養期間を経て、患者本人に移植する自家培養表皮シートです。 本品は、2007年10月に重症熱傷治療を目的とした製品として製造販売承認を取得、2009年1月より保険適用を受け、我が国で第1号となる再生医療等製品となりました。本品は、適応拡大として2016年9月には先天性巨大色素性母斑の治療を目的とした製品として一部変更承認を受け、2016年12月より保険適用を受けました。さらに2018年12月には表皮水疱症の治療を目的とした製品として一部変更承認を受け、2019年7月より保険適用を受けました。 (b)自家培養軟骨ジャック 膝や肘の関節軟骨は、血管がないために、ケガ等で一度損傷を受けると自然には治りません。また、これらを薬等で治療することは非常に困難です。広島大学大学院整形外科の越智光夫教授(現、広島大学長)は、アテロコラーゲンというゲル状の物質の中で軟骨細胞を3次元培養する軟骨損傷治療用の移植組織を開発しました。従来、軟骨細胞懸濁液の移植治療が知られていましたが、越智教授が開発された移植組織は軟骨細胞が本来有する性質を維持しており、細胞が漏出しない点において優位性を持っております。 自家培養軟骨ジャックは、この技術を使用しており、開発者である越智教授から技術指導を受け、培養軟骨組織の開発を進めてきました。本品は、軟骨損傷患者の関節(非荷重部)から少量採取した軟骨細胞をアテロコラーゲンゲルの中で約4週間培養し、患者本人の軟骨欠損部に移植する自家培養軟骨組織です。 本品は、2012年7月に膝関節における外傷性軟骨欠損症又は離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く)の臨床症状の緩和を目的とした製品として製造販売承認を取得、2013年4月より保険適用を受け、整形外科領域で国内初の再生医療等製品となりました。2019年1月には自家培養軟骨ジャック移植時に患者自身の骨膜に代わって人工のコラーゲン膜を使用する一部変更承認を受けました。これにより患者の身体的負担軽減と医師の手技の簡便化を図ることができます。 当社は、2019年4月から変形性膝関節症を対象とする適応拡大のための治験を実施し、2024年2月に治験終了届を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出しました。本試験においては、統計的に有意な臨床症状の改善が示されたことに加え、変形性膝関節症による軟骨欠損部において硝子軟骨様組織による修復が確認されました。これらのデータをまとめて、2024年6月に一部変更承認申請書をPMDAに提出し、2025年5月に製造販売承認を取得、2026年1月より保険適用を受けました。 (c)自家培養角膜上皮ネピック 1997年、Pellegrini教授(現、イタリアModena and Reggio Emilia大学教授)らは、角膜と結膜の境界である角膜輪部組織から分離した角膜上皮細胞をフィブリンゲル製剤を足場として培養・作製した自家培養角膜上皮を角膜上皮幹細胞疲弊症の患者本人に世界で初めて移植し、良好な結果を報告しました。角膜輪部組織には角膜上皮幹細胞が存在し、角膜上皮細胞を供給するとともに結膜上皮細胞の侵入を阻み、角膜上皮の透明性を維持する重要な役割を担っております。 自家培養角膜上皮ネピックは、この技術を使用しており、患者自身の角膜輪部組織から角膜上皮幹細胞を採取してシート状に培養したもので、本品を移植することにより角膜上皮を再建させることを目的としております。当社は株式会社ニデックから本品の製品開発を受託し、開発者であるG. Pellegriniの技術指導のもと、自家培養角膜上皮の開発を進めてきました。 本品は、2020年3月に角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした製品として製造販売承認を取得、2020年6月より保険適用を受け、眼科領域で国内初の再生医療等製品となりました。 (d)自家培養口腔粘膜上皮オキュラル 本品の開発において、大阪大学大学院医学系研究科(脳神経感覚器外科学(眼科学))の西田幸二教授、大家義則講師らにより、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの支援を受けて、角膜上皮幹細胞疲弊症を対象とした医師主導治験が実施されました。当社は、西田幸二教授が世界に先駆けて開発した自家培養口腔粘膜上皮細胞シート移植の技術を導入するとともに、当該医師主導治験を引き継ぎ、開発を行ってきました。 自家培養口腔粘膜上皮オキュラルは、患者自身の口腔粘膜組織を採取し、分離した細胞を培養して作製するヒト(自己)口腔粘膜由来上皮細胞シートです。患者の眼表面に本品を移植することにより、患者自身の口腔粘膜上皮細胞が生着・上皮化し、欠損した角膜上皮を修復することを目的としております。 本品は、2021年6月に角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした再生医療等製品として製造販売承認を取得、2021年12月より保険適用を受け、眼科領域で2つ目の再生医療等製品となりました。角膜上皮幹細胞疲弊症によって両眼の角膜が広範囲に障害を受け、視力が著しく低下した患者に対する新たな治療法として期待されております。 (e)メラノサイト含有自家培養表皮ジャスミン メラノサイト含有自家培養表皮ジャスミンは、患者自身の皮膚組織を採取し、分離した細胞をメラノサイトが保持されるように培養した、患者自身に使用する表皮細胞シートです。非外科的治療が無効又は適応とならない白斑の患部に対して、表皮層を薄く削った後に移植します。本品の移植によりメラノサイトが供給され、色素を再生することを目的としています。ジャスミンは既存の外科的治療に比べ、少ない面積の皮膚組織を用いて製造するため患者への侵襲が少なく、かつ一度に広範囲の治療を行うことが可能となります。また、本治療法で色素再生することにより、患者の整容面での心理的重圧の軽減と生活の質(QOL)の向上も期待されます。 本品は、2023年3月に白斑の治療を目的とした再生医療等製品として製造販売承認を取得、2024年10月より保険適用を受け、皮膚領域で2つ目の再生医療等製品となりました。 [当社の再生医療等製品一覧] ②自家細胞を用いた再生医療等製品のビジネスモデル 当社は培養技術を利用した再生医療等製品を開発し、医療機関向けに医療目的で製造販売しております。当社の再生医療等製品は、現在、主に患者本人の細胞を培養し、患者本人に移植する「自家移植」を対象としております。 当社は、長年にわたって自家移植を対象とした再生医療等製品を製造販売してきたことにより、自家の再生医療等製品に関する製造管理や品質管理に関するノウハウに加え、製品開発や販売に関する組織体制やノウハウを蓄積してきました。このようなノウハウは、当社の今後の事業に大きく役立たせることができます。 (3)再生医療受託事業 当社は、医薬品医療機器等法のもと、再生医療等製品の承認を目的として臨床研究を実施するアカデミアや、医師主導治験を実施する医療機関、再生医療等製品の開発を行っている企業を対象に、再生医療等製品に特化した開発製造受託(CDMO)サービス・開発業務受託(CRO)サービスを提供しております。自社製品の開発、製造販売で培った薬事開発、規制当局対応のノウハウ、GCTP適合の製造設備等の豊富な実績及びノウハウを生かし、細胞種(体細胞・幹細胞・iPS細胞)や製品形態を問わず、シーズの開発段階から実用化後までトータルかつシームレスに支援しております。 さらに、2014年11月に施行された再生医療等安全性確保法に則った、再生医療の提供機関に対するコンサルティングならびに特定細胞加工物製造受託サービスを提供しております。コンサルティングサービスでは、再生医療等提供計画の作成・細胞加工施設の運営体制の構築等、臨床研究・治療提供のために必要な行政手続きを支援しております。特定細胞加工物製造受託では、厚生労働省より許可を得た当社の細胞加工施設で特定細胞加工物の製造を受託しております。 (4)ラボサイト事業 種々の医薬品や化粧品の開発に際して、開発製品の安全性や有効性を確認する等の目的により、動物を用いた試験が実施されております。 当社は再生医療等製品の開発を通じて蓄積したティッシュエンジニアリングに係る技術、ノウハウを水平展開し、研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズを開発、製造、販売しております。ラボサイトは、「エピ・モデル」「角膜モデル」「エピ・キット」の3つの製品ラインアップを揃えております。 「エピ・モデル」はヒトの正常な表皮細胞を培養して重層化したヒト3次元表皮モデルであり、ヒト表皮に類似した構造をしております。ヒトの皮膚に適用される外用医薬品や化粧品の開発、皮膚科医の基礎研究、化成品原材料の安全性研究等に有用な材料であると同時に、動物を使った皮膚試験の代替としての使用が想定されます。なお、「エピ・モデル」を用いた皮膚刺激性試験に関する試験法は、2013年7月に経済協力開発機構(OECD)の試験法ガイドラインTG439へ収載され、「エピ・モデル24」を含む皮膚腐食性試験法は、2019年6月にOECDの試験法ガイドラインTG431へ収載されました。2024年6月には新たな標準法として、花王株式会社が開発した皮膚感作性試験法(EpiSensA:エピセンサ)がOECDのテストガイドラインに収載されました。さらに、2025年7月には、エピ・モデル24を用いた医療機器の皮膚刺激性試験法が国際規格ISO10993-23に収載されました。 「角膜モデル」はヒト正常角膜上皮細胞を重層培養したヒト3次元角膜モデルです。角膜モデルでは、ムチン等のタンパク質の発現や細胞間接着構造等を確認しており、化合物の眼刺激性試験に加えて、角膜上皮の分子生物学的解析に利用できます。「角膜モデル」を用いた眼刺激性試験法については、2018年6月にOECDの試験法ガイドラインTG492へ収載されました。 「エピ・キット」は顧客自身でヒト表皮モデルを作製できるヒト3次元表皮モデルの作製キットです。ヒト表皮モデルへの評価物質の添加やモデルの解析等を自由に設定できます。また、予め細胞に処理を行ったヒト表皮モデルの作製・解析等応用研究に使用できます。 (5)新規パイプラインの開発 当社は、今後の成長を加速させるため、乾燥他家(同種)培養表皮(開発名:Allo-JaCE03)及び自家CAR-T細胞(開発名:JPCAR019)の開発に積極的に取り組んでおります。乾燥他家(同種)培養表皮(開発名:Allo-JaCE03)については、2026年3月に製造販売承認を申請しました。 各製品の特長及び進捗状況は、下図のとおりです。

Management policy & medium-term plan

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する。」ことを会社設立の趣旨とし、次の経営理念・ビジョン・行動指針に基づいて、再生医療製品事業、再生医療受託事業及びラボサイト事業を展開しております。

経営理念:再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者様のQOL向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする。

ビジョン:再生医療をあたりまえの医療に

行動指針:一、一貫性と柔軟性のバランス感覚を持つ。

一、勇気を持って変化に挑戦する。

一、異なる文化や考え方を尊重する。

一、徹底的に現場を重視する。

一、J-TECを代表する社員として深く考え行動する。

サステナビリティ方針:

私たちは、「再生医療をあたりまえの医療に」というビジョンのもと、再生医療のリーディングカンパニーとして持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上に努めます。

(2)経営戦略

既存事業の売上利益を最大化するための黒字体質の基盤を確立することで売上を大幅に拡大させるとともに、新たな製品・領域への展開を実現し、中期目標:売上高50億円、営業利益率10%超を達成する。

①再生医療製品事業

<皮膚領域>

・ジェイスは重症熱傷治療の標準治療として浸透。広範囲な重症熱傷に加え、受傷面積の小さい症例でも使用実績を増やし、当社の事業基盤を支える。母斑・表皮水疱症向けは拠点施設及び患者団体との関係強化で確実に発生症例を獲得し、重症熱傷と合わせて安定した売上げを確保する。

・ジャスミンは、複数拠点での集患モデルの確立と治療啓発の推進を図り、早期の普及を狙う。2027年3月期で50例/年、2028年3月期で100例/年の受注を目指す。

・皮膚領域では、乾燥他家(同種)培養表皮の開発を進め、2028年3月期の上市を目指す。当社初となる他家(同種)細胞を用いた製品であり、ジェイスで開拓した販路や医療機関とのネットワークを生かし、承認後早期に普及させる。他家(同種)製品・乾燥品である特長を生かし、国内だけでなく海外市場への展開も加速させる。

<膝領域>

・ジャックは、変形性膝関節症(OA)への適応拡大を受け、既存施設の販売拡大に注力することで2027年3月期に年間350例を達成し、新規施設への展開につなげることで2028年3月期には年間600例へと大幅に引き上げる。

・膝領域では、ヘビーユーザーの医療機関と連携し、自由診療による同疾患の治療(メディカルツーリズム等)に着手し、承認後の迅速展開を図る。

<眼領域>

・ネピック、オキュラルは株式会社ニデックとの連携により、拠点施設を中心に販売体制を構築している。眼科の主要学会にて製品の認知度向上や治療成績の情報発信を行うなど、一層の普及に向けた施策を実施し、根治療法の存在しなかった角膜上皮疾患に対する治療を提供する。

<がん領域>

・新たな領域として、名古屋大学と開発中の自家CAR-T細胞製剤を上市する。低コストで供給できる強みを生かし、他社との差別化を図る。

<生産技術>

・細胞培養に関する実績・ノウハウと、帝人の有するエンジニアリングでシナジーを発揮し自家製品の製造自動化や同種製品の大量生産に向けた生産革新を実現し大幅なコスト低減を図る。

②再生医療受託事業

・安定した収益基盤を構築するため、顧客である企業やアカデミアとの連携を強化し、既存の顧客と戦略的な協業を深化させる。引続き、新規顧客に向けた営業活動に注力するとともに、商用生産(CMO)に向けた体制づくりに取り組む。

・帝人と連携した新たなCDMO事業により、顧客(国内・海外)を拡大するとともに、海外での承認品目の国内製造受託(CMO)を積極的に獲得する。

③ラボサイト事業

・ラボサイトシリーズは、皮膚感作性試験のOECDガイドライン収載を受けて欧州市場の開拓を推進し、欧州市場での製品浸透を図る。合わせて、米国やアジア圏への海外展開も積極的に推進する。

・ヒトiPS細胞とオルガノイドの技術を用いた研究用腸管上皮モデルの開発権の取得を契機に、現在の化粧品を主とする市場から創薬市場への新たな展開を進め、2027年3月期に上市する。

(3)経営環境

2012年に京都大学iPS細胞研究所 所長 山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことを契機に、わが国は再生医療を成長戦略の一つとして位置付けました。再生医療への期待が急速に高まる中で、再生医療の普及を迅速に進めるための法整備が進められ、2014年11月に薬事法は医薬品医療機器等法として改正され、新たに再生医療等製品が定義されると同時に、再生医療等製品に条件・期限付承認制度が導入されました。また、再生医療を安全かつ迅速に実施するための再生医療等安全性確保法が施行されました。

このような状況の下、同種細胞を用いた再生医療製品の開発や、国内外技術導入による製薬企業の参入、iPS細胞による再生医療が臨床応用ステージに入る等の動きが加速しており、承認を取得した再生医療等製品も増えてきております。その一方で、国民医療費は、高齢化の進展、疾病構造の変化、医療の高度化、高額な製品の登場などによって年々増大しており、医療保険制度の持続可能性の確保が喫緊の課題となっております。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社は、「再生医療をあたりまえの医療に」という長期ビジョンのもと、再生医療等製品の研究開発から製造・販売までを一貫して担うプラットフォーマーとして、日本の再生医療の産業化に貢献してきました。さらに多くの患者や顧客に価値を届けるため、事業基盤の安定化と中長期的な企業価値向上に向けて当社が優先的に取り組むべき課題は以下のとおりです。

①再生医療製品事業:主力製品および新規パイプラインの売上拡大による収益基盤の確立

自家培養軟骨ジャックは、変形性膝関節症を対象疾患とする適応拡大が2025年5月に承認され、2026年1月に保険収載されました。本適応は患者数が多い国民病領域であり、当社の収益成長を牽引する最重要製品と位置づけています。本製品を着実に市場に届けることで売上を拡大し、安定した収益基盤を確立することを最優先事項として取り組んでいきます。

加えて、メラノサイト含有自家培養表皮「ジャスミン」の患者認知の向上を進めるとともに、乾燥保存・即応性を特長とする他家(同種)培養表皮(開発名:Allo-JaCE03)の製造販売承認取得に向けて注力します。

これまで築き上げてきた再生医療等製品を提供するフルバリューチェーンを更に強化し、再生医療製品事業全体での売上拡大と早期の安定黒字化を目指すとともに、更なる新規パイプラインの獲得・開発についても、技術の目利き力を活かして加速していきます。

②再生医療受託事業:高付加価値フェーズへの移行と能力増強

当社は、これまでに再生医療等製品5製品を上市してきた実績とノウハウ、GCTP省令に準拠した製造・品質管理体制を強みとして、幅広い顧客に対して、再生医療の多様性をふまえた製品の作りこみや生産・販売体制の提案などのトータルソリューションを提供してきました。

今後は、治験製品の製造支援にとどまらず、商用生産段階(CMO)を見据えた高付加価値サービスへとフェーズを進めることで、長期的かつ安定的な収益源として育成していきます。特定顧客への依存を回避しつつ、国内外の新規顧客の獲得を進めるため、生産能力の増強、グローバル顧客に対するアプローチ強化、人材育成、帝人との協創等の更なる能力増強に取り組みます。

③ラボサイト事業:グローバル展開の加速と新領域の開拓

2024年6月にラボサイトを使用した皮膚感作性試験法「EpiSensA(エピセンサ)」がOECDテストガイドラインに収載されました。また、新たな製品ラインナップとして「研究用腸管上皮モデル」の開発に着手しています。

動物実験代替法への関心が世界的に高まる中、動物実験に代わる試験法導入の潮流が高まっており、この潮流を成長機会と捉え、海外市場における販路拡大、製品ラインナップの拡充、欧州を中心とした安定供給体制の構築に取り組んでまいります。加えて、化粧品分野に加え、創薬、医療機器、食品等の新たな分野への展開を進めることで収益基盤の多角化を図ります。

④人的資本経営と基盤強化

当社は、再生医療の産業化という新しい領域への挑戦を日々続けており、高度な専門性を有する人材を維持・育成していくこと、長期にわたる技術・ノウハウの蓄積が極めて重要です。

当社は、専門人材の安定的な確保と育成を重要な経営課題と位置付け、処遇改善、研修制度の充実、働きやすい職場環境の整備を通じて、人的資本への投資を継続してまいります。あわせて、多様な働き方の推進や次世代リーダーの育成を進めることで、環境変化に柔軟に対応できる組織基盤を構築し、中長期的な企業価値の向上につなげていきます。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、対前期成長率、営業利益、営業利益率、経常利益、純利益となります。

当社は、2026年5月1日付の決算短信において、今期の業績予想は、再生医療製品事業、再生医療受託事業、ラボサイト事業の売上拡大により、売上高3,070百万円(前期比40.6%増)、営業利益100百万円、経常利益110百万円、当期純利益100百万円を見込みます。

Source: annual securities report, FY ending Mar 2026 S100YDBW

Industry peers

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