7037 J-GAAP Industry: Services

teno.Holdings Company Limited

株式会社テノ.ホールディングス
Ticker 7037 Fiscal year-end Dec 31 2,110 employees

teno.Holdings Company Limited — latest annual results, FY2025 (Dec 2025)

In FY2025 (ended Dec 31, 2025), teno.Holdings Company Limited (7037) reported revenue of ¥18.1B (+13.2% YoY), operating income of ¥631M (+225.3%) and net income to owners of ¥110M. Figures are consolidated, J-GAAP.

Source: annual report (filed Mar 19, 2026)S100XRYQ

Performance

FY2025 (Dec 2025)
Revenue
¥18.1B
+13.2% YoY Change
Operating income
¥631M
+225.3% YoY Change
Net income to owners
¥110M
Revenue
Operating income
Net income to owners

FY = fiscal year, named by the calendar year it starts in; the month in brackets is when it ends (FY2025 ends Mar 2026 for a March year-end). FY2025 (Dec 2025) runs Jan 1, 2025 – Dec 31, 2025.

Key metrics

FY2025 (Dec 2025)
EPS (basic)
¥24.08
Book value / share
¥394.89
Return on equity
6.2%
Bottom 32%, Rank 404 of 586 in Services (latest annual, FY2025)
Net margin
0.6%
Bottom 18%, Rank 487 of 588 in Services (latest annual, FY2025)
Revenue growth (YoY)
13.2%
Top 30%, Rank 157 of 537 in Services (latest annual, FY2025)
Equity ratio
17.3%
Bottom 5%, Rank 564 of 590 in Services (latest annual, FY2025)

Source: filing S100XRYQ · FY2025 (Dec 2025)

About this data
  • Figures are consolidated when the company files consolidated statements, otherwise parent-only. FY2025 (Dec 2025): consolidated.
  • Accounting standard for FY2025 (Dec 2025): J-GAAP. A change of standard starts a new series.
  • FY2025 (Dec 2025) is the fiscal year ending Dec 2025.
  • A blank figure was not reported in the filing, or is not meaningful (e.g. free cash flow for banks); the reason is shown with it.
  • Each year is shown as filed in that year's own report; restatements of past years in later reports are not applied. Year-over-year changes compare with the prior year as the current year's report restates it.
  • Data as of Oct 30, 2026 (newest filing in our dataset).

Data corrections API reference

About

shown in Japanese

当社グループは、純粋持株会社である当社、連結子会社の株式会社テノ.コーポレーション、オフィス・パレット株式会社、株式会社フォルテ、株式会社ホームメイドクッキング、セーフティージャパン・リスクマネジメント株式会社、株式会社ウイッシュ、株式会社子育てサポート、株式会社飛翔、株式会社愛翔会により構成されており、各社の事業は以下のとおりとなります。 テノ.コーポレーション 保育事業における認可保育所及び小規模認可保育所の運営 院内、事業所内や学童保育等受託保育所の運営 認可外保育所の運営 幼稚園や保育所に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、 ハウスサービスの提供、テノスクール(tenoSCHOOL)の運営 結婚相談所事業「テノマリ」の運営 プラットフォームサイト「保活アシスト」の運営 オフィス・パレット 保育事業における認可保育所の運営、その他のベビーシッターサービスの提供 フォルテ及び飛翔、愛翔会 住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の運営 デイサービスの運営、訪問介護の運営、訪問看護の運営 ウイッシュ 児童発達支援・放課後等デイサービスの運営 子育てサポート 児童発達支援・放課後等デイサービスのフランチャイズ事業 ホームメイドクッキング 生活関連支援事業における手づくり総合教室「ホームメイドクッキング」の運営 セーフティージャパン・リスクマネジメント 生活関連支援事業における少額短期保険業 当社グループは、「もっと愛情を・・・もっと安心を・・・「手の」ぬくもりまでも伝えたい」という創業以来の熱い想いを社名である「テノ.」に込めており、『手の』ぬくもりで、安心する社会を創造する、を当社のPurposeとして掲げております。 当社グループは、以下を経営理念として、事業展開を行っております。 「私たちは、女性のライフステージを応援します。」 「私たちは、相手の立場に立って考えます。」 「私たちは、コンプライアンスを推進します。」 「私たちは、事業を通して社会貢献致します。」 当社グループは、“女性”が育児をしても、家事をしても、介護をしてもなお、働き続けるためには、「いったい何が必要なのか」を基本に事業展開してまいりました。たくさんの選択肢の中から、「より私らしく」と願う女性たちに対してサービスを提供することを事業コンセプトとしております。 以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。 (1)保育事業 保育事業は、公的保育、受託保育、その他保育に分類されます。 児童福祉法第39条第1項において保育所は、保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が二十人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く。)と定義されております。保育所は、児童福祉法第35条第4項に基づき、厚生労働省が定めた認可設置基準の要件を満たし、都道府県知事(政令指定都市については市長)が認可した認可保育所と、認可保育所以外の保育所である認可外保育所に大別されております。 公的保育では、主に国の社会課題となっている待機児童解消に貢献することを目的に事業展開を行ってまいりましたが、令和7年からは待機児童問題が解消されつつあり、待機児童を中心とした「保育の量の拡大」から「質の高い保育の確保・充実」などの保育政策の新たな方向性が示されています。 当社グループでは、2025年12月31日現在で、首都圏を中心に認可保育所及び小規模認可保育所66施設(地域別では、首都圏39施設、九州エリア13施設、関西東海エリア14施設。)を直営で運営しております。一部の保育所を除き、「ほっぺるランド」というブランド名で認可保育所を展開しております。また、オフィス・パレットにおいては、認可保育所では「こととも保育園」、小規模認可保育所では「ちいさなおうちえん」のブランド名で展開しております。 認可保育所の契約形態としては以下のとおりです。 [認可保育所] 受託保育は、女性の就業率が高まる中で、病院や企業等も人材確保のために保育サービスが必要となってきたことを背景に、そこに勤める従業員の「仕事」と「子育て」の両立支援を目的に事業展開を行っております。受託保育は主に事業所内保育と企業主導型保育、学童保育に分けられ、以下にその他の内容を記載しております。 事業所内保育所は、自治体の関与のもと、病院や企業等が事業所の中で保育所を開設する際にその運営を受託するものであります。 企業主導型保育所は、企業が従業員のために作り、直接運営を行う認可外の保育所であり、その現場の運営を受託するものであります。 学童保育所は、児童福祉法第6条の三第2項において、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校児童に対して、授業の終了後に児童厚生施設等の施設(保育所)を利用して適切な遊び及び生活の場を与えることにより、その健全な育成を図る事業と定められております。各自治体より学童保育指定管理を受託し、運営を行っております。 また、福岡市放課後等の遊び場づくり事業実施要綱に基づき、放課後等の学校施設を利用して、安心して自由に遊びができる場や機会をつくる「福岡市放課後等の遊び場づくり事業(通称:わいわい広場)」についても受託いたしております。 当社グループでは、2025年12月31日現在で、事業所内保育所84施設、企業主導型保育所45施設、学童保育所79施設、わいわい広場33施設(地域別では、九州エリア211施設、関西東海エリア21施設、首都圏7施設、その他2)、合計241施設を受託して運営しております。 受託保育所と学童保育所の契約形態としては、以下のとおりです。 [受託保育所] [学童保育所] その他保育では、企業主導型保育施設(認可外保育所)「『保育園テトテ』(やくいん、ひらお、ちはや)」、KDI(Kids Duo International)福岡アイランドシティ(認可外保育所)、地域型保育事業施設等を、2025年12月31日現在、九州エリアで6施設、関西東海エリアで1施設、合計7施設を直営で運営しております。 (2)介護事業 介護事業は高齢者介護と障がい福祉に分類されます。 高齢者介護では、急速に進展する高齢化により介護サービスへの需要が年々増加しております。当社グループは、その高まる社会的ニーズに応えること、また家族の介護で悩み働く女性に対して「仕事」と「介護」の両立支援を行うことを目的に事業展開を行っております。介護施設の運営に関しては、利用者との施設利用契約及びサービス契約書、訪問介護計画等に基づき、利用者に対して居室及び食事等のサービスや各種介護サービス等の提供を行っております。 障がい福祉では、2012年に児童福祉法が一部改正され放課後等デイサービスが新設されて以降、需要は増加基調で推移しております。当社グループでは、障害を持つ子どもたちやその家庭に対する支援の強化とサービスの質向上を求める社会的ニーズに応えるべく、2024年12月期より事業を開始いたしました。 2025年12月31日現在で、高齢者介護では15施設(デイサービス3施設、住宅型有料老人ホーム9施設、サービス付高齢者向け住宅2施設、特定施設入居者生活介護老人ホーム1施設)、障害福祉では児童発達・放課後等デイサービス12施設を運営しております。 介護施設及び障がい福祉の契約形態は以下のとおりです。 [高齢者介護] [障がい福祉] (3)生活関連支援事業 生活関連支援事業では、女性のライフステージにおいて子育てや介護以外にもある、多種多様な困りごとの解決や、女性やその家族がより幸福な生活を送ることができるように、幅広く支援することを目的として、料理教室の運営と少額短期保険業の事業展開を行っております。 料理教室は、手づくり総合教室「ホームメイドクッキング」というブランド名で展開を行っており、パン・ケーキ・ホームクッキング等の多様な料理に関する講座を提供しております。 当社グループでは、2025年12月31日現在で、全国で55校の料理教室を直営で運営しております。 料理教室の契約形態としては以下のとおりです。 [料理教室] 少額短期保険業は、不動産賃貸・管理会社等の販売代理店を通して賃貸住宅の入居者に対し、生活の安心を提供する少額短期保険商品の開発・販売を行っています。取扱いの保険商品としては家財保険であり、賃貸住宅に入居中の事故により生じた家財の損害、自己負担した賃貸住宅の修理費用、賃貸住宅の貸主または他人への賠償責任を補償する「賃貸くらし安心保険プラス」を販売しております。 少額短期保険業の契約形態としては以下のとおりです。 [少額短期保険業] (4)その他 上記の事業のほかに、女性の育児・家事・介護を支援する家庭総合サービスとして幼稚園や保育所等に対する保育人材の派遣、ベビーシッターサービスの提供、ハウスサービスの提供、テノスクール(tenoSCHOOL)の運営、結婚相談所事業「テノマリ」の運営、プラットフォームサイト「保活アシスト」の運営等を行っております。 ベビーシッターサービスでは、生後2ヶ月から12歳までの児童を対象に、保育サービスを提供しております。当社グループで働くベビーシッターは、保育士・幼稚園教諭等の有資格者及び当社グループが運営する「ベビーシッター養成講座」の修了者に限定しており、品質の高いサービス提供の維持・向上に注力しております。 また、室内清掃やペットの世話など家事全般のサービスを提供するハウスサービスも提供しております。さらに、「保育士総合講座」や「ベビーシッター養成講座」等を開催するテノスクール(tenoSCHOOL)、結婚相談所事業「テノマリ」を運営しております。 さらに、これまでのテノスクール(tenoSCHOOL)の運営で蓄積されたノウハウを、当社グループ内における人材育成にも活用していることや多くの自治体の研修事業の運営受託を獲得できていることにも繋がっております。2020年7月からはオンラインによる「保育士講座(保育士資格取得支援のための講座)」を開始し、サービス拡充に注力しております。 2021年11月からスタートした結婚相談所事業「テノマリ」は、「仕事をばりばりこなしながらいい人に出逢いたい。」、「婚活は頑張りたいけど趣味の時間も大切にしていきたい」、「将来は子どもを育てながら共働きで頑張りたい」という皆さまが思い描くライフプランの実現をサポートすることを目的として事業運営を開始しております。 2022年5月からスタートしたプラットフォームサイト「保活アシスト」は、「保護者さまと保育施設とをつなぐ「場」(プラットフォーム)」であり、保活にかかる負担を軽減し、保護者さま・保育施設の双方の課題解決を目的として事業運営を開始しております。 当社グループが運営する保育施設等の施設数推移は以下のとおりであります。なお、当社設立前は、テノ.コーポレーションにて運営をしております。 (単位:施設) 保育事業 介護 事業 生活 関連 支援 事業 施設 合計 公的保育 受託保育 その他 認 可 保育所 認 証 保育所 小計 受 託 保育所 学 童 保育所 わいわい 広 場 小計 2008年2月期末 - - - 14 7 - 21 2 - - 23 2009年2月期末 - - - 23 7 - 30 2 - - 32 2010年2月期末 - - - 29 11 - 40 2 - - 42 2011年2月期末 1 4 5 34 31 - 65 2 - - 72 2012年2月期末 1 7 8 40 31 10 81 2 - - 91 2013年2月期末 1 9 10 48 32 19 99 2 - - 111 2014年2月期末 2 10 12 60 42 21 123 2 - - 137 2015年2月期末 7 10 17 72 46 24 142 2 - - 161 2015年12月期末 15 10 25 76 48 24 148 2 - - 175 2016年12月期末 28 11 39 77 51 24 152 2 - - 193 2017年12月期末 40 9 49 99 51 24 174 1 - - 224 2018年12月期末 47 6 53 143 32 25 200 5 - - 258 2019年12月期末 49 2 51 141 33 31 205 6 - - 262 2020年12月期末 61 1 62 142 51 32 225 5 2 - 294 2021年12月期末 64 - 64 130 56 32 218 5 2 - 289 2022年12月期末 65 - 65 130 59 32 221 6 7 56 355 2023年12月期末 66 - 66 125 69 33 227 6 7 56 362 2024年12月期末 66 - 66 127 62 33 222 7 18 55 368 2025年12月期末 66 - 66 129 79 33 241 7 27 55 396 (注)1.2015年12月期につきましては決算期の変更に伴い、変則決算(10ヶ月)となっております。 (事業系統図) なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

Management policy & medium-term plan

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、以下の経営理念を掲げて事業展開を行っております。

「私たちは、女性のライフステージを応援します。」

「私たちは、相手の立場に立って考えます。」

「私たちは、コンプライアンスを推進します。」

「私たちは、事業を通して社会貢献致します。」

当社グループは、“女性”が育児をしても、家事をしても、介護をしてもなお、働き続けるためには、「いったい何が必要なのか」を基本に事業展開してまいりました。豊かな社会を築くためには、あらゆる場面でさまざまな発想で多くの知恵を出すことが必要です。そういった「より私らしく」と願う女性たちに対してサービスを提供することを事業コンセプトとしております。

(2)目標とする経営指標

当社グループは、2026年12月期から2028年12月期を最終年度とする「中期経営計画(2026年~2028年)」の中で、最終年度にあたる2028年12月期における目標計画として連結売上高23,200百万円、営業利益948百万円を掲げております。なお、中期経営計画の3か年の計画は以下のとおりです。

連結数値目標

2026年度目標 (2026年12月期)

2027年度目標 (2027年12月期)

2028年度目標 (2028年12月期)

売 上 高(百万円)

19,500

21,200

23,200

営 業 利 益

645

805

948

(3)経営環境

① 事業環境

(保育事業)

当社グループの主力事業である保育業界の事業環境においては、未婚率の上昇や女性の社会進出の増加などを背景に、2024年度の日本人出生数が過去最少の68万人となり少子化の深刻化は依然として最大の課題であります。

このような状況を受け、こども家庭庁は「こども大綱」に基づく「こども未来戦略」を公表し、「次元の異なる少子化対策」として2024年度から2026年度までの3年間の加速化プランを実行フェーズに移しております。このプラン実現に向け、2024年6月に「子ども・子育て支援法」を一部改正することで法的な枠組みを強化し、同年10月には第3子以降の児童手当などを引き上げることによって経済的支援の拡充を図っております。また、2025年4月からの育児休業給付の給付率の引き上げや、育児時短就業給付の創設など、様々な子育て支援策が施行され、育児と就労の両立支援を大きく前進させております。さらに、東京都においては、国の施策に加え、2025年9月から0歳から2歳までの第一子保育料を所得制限なしで無償化する独自の支援策が始まりました。この大都市圏における経済的支援の大幅な拡充は、保育サービスの利用促進と、地域間の保育ニーズ構造の変化に強い影響を与えるものと見られます。

一方で、長年の課題であった保育所の待機児童問題は、受け皿整備の進展により、2017年ピーク時の26,081人から2025年4月時点では2,254人となり大幅に減少いたしました。この状況を踏まえ、2024年12月こども家庭庁は「保育政策の新たな方向性」を公表し、保育政策の焦点は、「保育の量の拡大」から「保育の質の確保・充実」へと明確に転換いたしました。2024年12月の「保育政策の新たな方向性」や、2025年6月公表の「こどもまんなか実行計画」が示す通り、2026年4月本格開始に向けた「こども誰でも通園制度」と合わせ、サービスの質の向上、多様化への対応が不可欠な局面を迎えております。

(介護事業)

次に注力事業である介護事業についての事業環境です。

高齢者介護については、いわゆる「2025年問題(団塊の世代が75歳以上の後期高齢者に達する)」が現実のものとなり、介護の施設数は増加傾向にあります。しかしながら、「介護職員数」は2023年を境に減少に転じており、単なる「人手不足」という言葉を超えた、「需要と供給のミスマッチの深刻化」と「事業継続コストの急騰」が最重要の課題となっております。需要がピークに達する一方で、人材不足により入居制限をかける施設が続出し、潜在的な顧客を抱えながらも稼働を上げられないジレンマが生じております。人件費・運営コストの記録的な上昇が進む中、他産業への人材流出を食い止めるため、処遇改善や採用コストの投入を余儀なくされ、利益率を押し下げております。

また、障がい福祉分野においては、診断を受ける子どもの数は増加し続けており、待機児童が発生している地域も多く、需要は依然として旺盛です。障がい児の親が自身の親の介護(2025年問題)に直面する「ダブルケア」世帯が増加し、より長時間の預かりや家庭支援(レスパイトケア)への期待が高まっております。障がい福祉の事業は、児童発達支援管理責任者や理学療法士、言語聴覚士などの有資格者の確保が、介護以上に困難を極めており、さらには2024年の改定により、預かり時間に応じた報酬区分が導入され、短時間の受け入れでは収益が上がりにくい構造になるなど、「経営の二極化」が潮流となっております。

② 「tenoVISION2030」

これら事業環境下、当社は、2030年12月期のあるべき姿(理想像)として、「tenoVISION2030」~時代に求められるサービスを提供するプロフェッショナル集団となり、働き手にとって最も自己実現が可能な家庭総合サービスグループを目指す~を掲げ、その実現に向けた取組みを盛り込んだ「中期経営計画」を策定しております。

当社グループのボトルネックとなりうる“人材”への戦略的アプローチにより理想的な循環を実現させることで、当社グループのステークホルダーの皆さまから選ばれる企業集団となることを目標としております。変化の激しい社会情勢においても揺らぐことのない「真に必要とされる事業」を追求し、中長期的な戦略として以下の重点施策を通じて企業価値の向上に邁進してまいります。

ⅰ.主力事業の強化 「保育事業(公的保育・受託保育)における事業拡大」

保育市場が成熟期を迎える中、画一的な規模拡大から脱却し、専門性の高い保育実践を通じて「選ばれ続ける園」としての「質」を追求します。学童保育においては、依然として1万6千人を超える待機児童問題が存在します。働き盛り世代の離職を防ぎ、社会的な人的資源の損失を最小化する不可欠なインフラとして、積極的な受託拡大を図ります。多様化するニーズに柔軟に適応し、地域社会に根差した安心の拠点としての価値を確立してまいります。

ⅱ.介護事業の強化「介護事業に注力し、保育事業に次ぐ事業へ成長させる」

当社グループの根幹である「女性のライフステージ支援」を拡張し、現在取り組んでいる介護・障がい福祉事業を「第二の柱」へと成長させます。現在は高齢者介護や児童発達支援、放課後等デイサービスを中心に展開しておりますが、中長期的にはこれらを融合させ、障がいを持つお子様から介護を必要とする高齢者までを包括的にサポートする「ワンストップの多世代支援体制」を目指します。これにより、家族全体の生活を支える事業ポートフォリオを構築いたします。

ⅲ.M&Aによる事業拡大

社会貢献を永続させるためには、健全な利益体質が不可欠です。対人援助における「人のぬくもり」を大切にする一方、AIやDXによる業務プロセスの省力化・データ活用を徹底いたします。現場の付加価値を高めながら、生産性向上と収益性へのこだわりを両立させることで、安定した経営基盤を維持します。将来にわたってサービスを提供し続ける責任を果たし、ステークホルダーの皆様の期待に応えてまいります。

「tenoVISION2030」の最終年度である2030年12月期においては、連結売上高300億円、営業利益率5%以上の達成を目指しております。

③ 「中期経営計画(2026年~2028年)」

「tenoVISION2030」の実現に向けて「中期経営計画(2026~2028)」においては、以下の基本方針を掲げ、主力事業の安定成長と新規事業による事業拡大に取組んでまいります。なお数値目標については、経営環境の変化等に柔軟に対応するため原則として毎期改定を行うローリング方式を採用しております。

イ.保育事業(公的保育・受託保育)における事業拡大(M&Aによる事業拡大も含む)

ロ.「サービス品質」を追求し、選ばれる施設づくりを行う

ハ.人事制度と人材育成制度の一体改革に着手する

ニ.新規事業(保育以外の主力事業へ)を立ち上げる(将来への投資として、多くの種まきを行う)

ホ.介護事業における事業拡大に注力し、保育事業に続く柱の事業へ成長させる

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営戦略を立案し、企業価値を最大限に高めることに努めております。当社グループが今後より一層の業容拡大を推進し、より良いサービスを実現するためには、様々な課題に対処していくことが必要であり、以下の5項目を対処すべき課題として認識しております。なお、最重点課題として人材の確保を掲げ、「tenoVISION2030」の達成に向けて「人材を持続的に確保・育成できる」ことを最初の取組みとしており、当社グループが考える理想的な循環実現のために対応してまいります。

①人材の確保・育成

当社グループの事業は、労働集約型の事業であり、保育士、調理師、介護士や看護師等の資格を有する優秀な人材の確保が急務となっています。特に保育士や介護士の有効求人倍率は依然全国的に高位に推移しており、都市圏を中心に人材の確保が難しい状況が続いております。このような中、当社グループではこれまでの経験者を中心とした中途採用に加え新卒採用や新たなルート開拓により、人材紹介会社経由の採用に依存しない採用経路確保に取組んでおります。しかしながら、人材の確保は単なる入り口の議論に留まるべきではなく、入社後の「活躍」と「定着」が伴って初めて事業成長の原動力となります。そのため、給与条件の改善をはじめ、多様な働き方のためのキャリアパス設計、研修制度の充実、人事評価制度の見直し等を通じた総合的な処遇改善への取り組みや、保育園と本部が一体となって保育士の働きがいの向上に取り組むプロジェクトとしてチームエンゲージメントセンター(TEC)を立ち上げるなど、優秀な人材の確保に向けた施策を推進しております。

② 既存事業における「質」の向上

昨今の保育・介護業界を取り巻く環境は、単なる「受け皿の確保」という量的拡大のフェーズから、一人ひとりの利用者に寄り添った「サービスの質の向上」が厳格に問われる質的転換期を迎えております。特に、安全管理の徹底や個別ニーズへの細やかな対応は、社会保障の一端を担う事業者に課せられた最重要の社会的責務となっており、保育・介護共に「選ばれる施設」としての価値の提供が求められております。

当社グループは、圧倒的な付加価値を創出すべく、「保育みらい研究所Compass」を核としてメソッドの構築やICTやAI技術を駆使した業務変革に取組んでおります。タブレット機器による事務作業の削減や、見守りカメラ・AI分析の導入は、単なる効率化を目的とするものではありません。これらは、従業員を作業から解放し、子どもや高齢者と向き合うという「専門業務の本質」に集中するための環境整備であり、デジタル活用によって生み出された時間的・心理的ゆとりを、利用者一人ひとりへの深い洞察と関わりに再投資する点に当社の独自性があります。

さらに、この「ケアの質」を支える基盤として、専門性の向上と働く従業員のエンゲージメントの向上も不可欠と捉えております。研修機会の拡充によるスペシャリストの育成と、総合的な処遇改善を並行して推進することで、職員の心身のゆとりがサービスの質へと直結する好循環を構築いたします。最先端のテクノロジーによるバックアップと、それによって最大化された人間味あふれる温かなケア。この両立こそが他社との決定的な差別化要因であり、今後も持続可能な就業環境の整備を通じて、優秀な人材が誇りを持って定着し続ける環境を追求してまいります。

③コンプライアンスへの取組み

当社グループが担う保育・介護事業は、利用者の生命と尊厳を預かる極めて公共性の高い職務であり、法令遵守はもとより、社会からの揺るぎない信頼に応えるための高い倫理観と透明性の確保が不可欠です。全国に多数の施設を展開し、多くの従業員を擁する当社グループにおいて、コンプライアンスの徹底は単なる組織の枠組み整備に留まらず、現場の最前線で働く一人ひとりの日常的な判断や行動にまでいかに浸透させるかが最重要の課題であると認識しております。

この課題に対し、当社グループでは社内規程の拡充や相談窓口の設置といったハード面の整備に加え、現場の実情と乖離させないための「自分事化」を促す教育体制を強化しております。具体的には、施設ごとに発生し得るリスクを想定した事例検討会や、双方向型のコミュニケーションを重視した階層別研修を継続的に実施することで、コンプライアンスを形式的な知識から、現場での具体的な行動指針へと昇華させております。また、ハラスメントの防止や個人情報の厳格な管理についても、問題の早期発見・早期解決に向けた「声の上げやすい」組織風土の醸成と並行し、万が一の事態に対する即応体制の構築に注力してまいります。

全国に広がる各拠点において、全従業員が自律的に正しい判断を下せる体制を築くことは、結果として不祥事の未然防止のみならず、提供するサービスの安心・安全という「質の向上」にも直結するものです。今後も、本部と現場が一体となったコンプライアンス経営を推進し、全社一丸となって社会的信頼の維持・向上に努めることで、持続可能な社会基盤としての役割を果たしてまいります。

④安定的な資金調達の確保と財務基盤の強化

成長戦略の加速に不可欠な資金流動性を

Source: annual securities report, FY ending Dec 2025 S100XRYQ

Industry peers

ROE rank 404 of 586

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