フリーキャッシュフローとは?計算式・見方と実例
フリーキャッシュフローとは?
フリーキャッシュフロー(FCF)とは、事業で得た現金から設備などへの投資支出を差し引いた後に残る現金収支です。Hachiquantでは、営業キャッシュフローから有形・無形固定資産の取得支出を差し引いて計算します。
計算式
FCF = 営業キャッシュフロー − 有形・無形固定資産の取得支出(支出額)
- 開示データでは取得支出は負の値です。その符号を使う場合は「営業キャッシュフロー + 符号付きの取得支出」と計算します。
- 有形・無形固定資産の取得支出の合算項目は一度だけ使い、その内訳を重ねて加算しません。
- 日本語の解説には「営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー合計」とするものもありますが、そこには資産売却・有価証券取引・企業買収なども含まれます。Hachiquantのランキングの定義とは異なります。
- 健全さを示す普遍的な金額の目安はありません。絶対額は企業規模・業種・対象期間の長さに左右されます。
数値の目安と読み方
| 数値 | 読み方 |
|---|---|
| <0円 | 営業で得た現金だけでは、計算対象の投資支出を賄えませんでした。成長のための投資か、本業の不振かを見分ける必要があります。 |
| 0円 | 営業で得た現金が計算対象の投資支出とちょうど一致しています。現金残高がゼロという意味ではありません。 |
| >0円 | 計算対象の投資後に余剰が生じていますが、そのまま分配できる利益や手元現金を意味するものではありません。 |
実際の開示データで計算
2026年3月期(〜)
J-GAAP · 連結 · JPY
| 項目 | 百万円 |
|---|---|
| 営業キャッシュフロー | 289,789 |
| 有形・無形固定資産の取得支出(合算・符号付き) | -27,169 |
289,789 + (−27,169) = 262,620 百万円
任天堂の2026年3月期は、計算対象の取得支出を差し引いた後に262,620百万円(2,626.2億円)のフリーキャッシュフローを生みました。これは期末の現金残高ではありません。
出典のXBRL要素
- 営業キャッシュフロー
- jppfs_cor:NetCashProvidedByUsedInOperatingActivities
- CurrentYearDuration
- 有形・無形固定資産の取得支出(合算・符号付き)
- jppfs_cor:PurchaseOfPropertyPlantAndEquipmentAndIntangibleAssetsInvCF
- CurrentYearDuration
読むときの注意点
- キャッシュフローは会計上の利益とは異なります。
- 運転資本の変動や投資の先送りによって、FCFが一時的に増えることがあります。
- 同じ条件の複数の年次期間を比較してください。
- 銀行・保険会社・証券会社のFCFを一般事業会社と比較しても、意味のある比較にはなりません。
- 取得支出の入力値が欠けている場合は算出不可であり、支出をゼロとは扱いません。
- リンク先のランキングは、最新の年次データで算出できるゼロ以上の円建てFCFを絶対額順に並べ、最大100社を掲載しています。安全性の点数ではなく、FCFがマイナスの企業は掲載されません。