ABEJA,Inc.

株式会社ABEJA
Ticker 5574 Fiscal year-end Aug 31 133 employees

ABEJA,Inc. — latest annual results, FY2024 (Aug 2025)

In FY2024 (ended Aug 31, 2025), ABEJA,Inc. (5574) reported revenue of ¥3.6B (+29.6% YoY), operating income of ¥446M (+53.6%) and net income of ¥448M (+105.0%). Figures are parent-only (non-consolidated), J-GAAP.

Source: annual report (filed Nov 25, 2025)S100X6IA

Performance

FY2024 (Aug 2025)
Revenue
¥3.6B
+29.6% YoY Change
Operating income
¥446M
+53.6% YoY Change
Net income
¥448M
+105.0% YoY Change
Revenue
Operating income
Net income

FY = fiscal year, named by the calendar year it starts in; the month in brackets is when it ends (FY2025 ends Mar 2026 for a March year-end). FY2024 (Aug 2025) runs Sep 1, 2024 – Aug 31, 2025.

Key metrics

FY2024 (Aug 2025)
EPS (basic)
¥47.17
Book value / share
¥457.71
Return on equity
10.7%
Bottom 46%, Rank 346 of 635 in Information & Communication (latest annual, FY2024)
Net margin
12.5%
Top 22%, Rank 141 of 642 in Information & Communication (latest annual, FY2024)
Revenue growth (YoY)
29.6%
Top 12%, Rank 63 of 570 in Information & Communication (latest annual, FY2024)
Equity ratio
84.0%
Top 9%, Rank 52 of 641 in Information & Communication (latest annual, FY2024)

Source: filing S100X6IA · FY2024 (Aug 2025)

About this data
  • Figures are consolidated when the company files consolidated statements, otherwise parent-only. FY2024 (Aug 2025): parent-only (non-consolidated).
  • Accounting standard for FY2024 (Aug 2025): J-GAAP. A change of standard starts a new series.
  • FY2024 (Aug 2025) is the fiscal year ending Aug 2025.
  • A blank figure was not reported in the filing, or is not meaningful (e.g. free cash flow for banks); the reason is shown with it.
  • Each year is shown as filed in that year's own report; restatements of past years in later reports are not applied. Year-over-year changes compare with the prior year as the current year's report restates it.
  • Data as of Oct 30, 2026 (newest filing in our dataset).

Data corrections API reference

About

shown in Japanese

(1)企業理念 当社は「ゆたかな世界を、実装する」を企業理念に掲げ、ミッションクリティカル業務へのAI導入支援のため、基盤システムとなるABEJA Platformの開発・導入・運用を行っております。 また、当社は一般社団法人日本ディープラーニング協会の設立を支援し、正会員としてディープラーニングをはじめとしたAI技術の普及に取り組むとともに、最先端技術の動向把握や先進的な取組事例の創出に努めております。 2019年3月には約5,200名が参加した自社リアルカンファレンス「ABEJA SIX 2019」を、2020年5月、2022年7月には自社オンラインカンファレンス「デジタルトランスフォーメーション2020」、「ABEJA SIX 2022」を開催しており、マーケットの醸成、AIに関するリテラシーの向上、IT人材の育成を推進しております。 (2)事業概要 当社は、デジタルプラットフォーム事業の単一セグメントとなります。ABEJA Platformを核に事業展開しており、AIの導入支援と周辺サービスの提供を行う「トランスフォーメーション領域」と、その後の人とAIの協調による運用を行う「オペレーション領域」に区分しております。 これらを含めた当社の事業全体像は図1のとおりであります。 図1:当社の事業全体像 デジタルプラットフォーム事業として展開する当社のビジネスモデルは、EMS(Electronics Manufacturing Service)に近い形態となります。 当社は、これまでの多種多様な業界・業態300社以上のAI導入を支援する上で培ったナレッジ(EMSにおける製造プロセスノウハウ)を活かし、顧客のニーズにあわせ、ABEJA Platformを核にデジタル版EMSとして、コンサルティングからABEJA Platform上でのオペレーションまでを一括支援しております。顧客はこのデジタル版EMSを採用することで、ABEJA Platformの最先端の技術・ノウハウを活用することができます。 当社の事業を製造業に例えた場合のイメージは図2のとおりであります。 図2:当社の事業を製造業に例えたイメージ図(デジタル版EMS) トランスフォーメーション領域で設計し、ABEJA Platform上に構築したビジネスプロセスを、オペレーション領域で運用する事業モデルとなります。このため、運用におけるフィードバックがビジネスプロセスの精度向上やオペレーションの高度化に結びつくなど、2領域は密接に連携しております。 ① ABEJA Platform a.ABEJA Platform概要 ABEJA Platformは、ミッションクリティカル業務における堅牢で安定的な基幹システムとアプリケーション群であり、生成AIをはじめとする最先端技術を人とAIの協調により運用するプラットフォームとなります(図3)。 ABEJA Platformは、大きく6つのレイヤーで構成されております。顧客企業は必要なデータをABEJA Platformに蓄積することにより、コンピューティングリソースの管理やセキュリティを担保した環境の中で、データ加工等を行い、当該データとAIを組み合わせることにより、ミッションクリティカル業務におけるアプリケーションを構築し、人とAIの協調によって運用することができます。 図3:ABEJA Platform また、ABEJA Platformの強みとして、数多くの導入・運用実績から安定した品質を素早く提供できる点などが挙げられます。 ABEJA Platformにおけるコア技術については、特許(「機械学習又は推論のための計算機システム及び方法(PCT/JP2018/3824)」)を取得しており、競合他社への牽制、優位性の一要素になっているものと考えております。また、2023年5月には、「ABEJA LLM Series」をリリースし、生成AI、特にLLMとその周辺領域の機能・技術の提供を開始しております。 ABEJA Platformの強み 開発速度の向上・早期運用開始 ・既に実装されたモジュールを即座に提供することが可能 高い品質安定性 ・過去の案件で実際に使われ、品質安定性について個別の検証を必要としないテスト済みのモジュールを利用可能 最先端の技術をいつでも利用可能 ・最新のMLライブラリ、最新技術を用いたMLモデルなど、常に最新で最適な技術を利用可能 AutoMLをベースに本番適用 ・AutoMLをベースに本番適用できる先進的なシステム 運用コスト・負荷の低減 ・フルマネージドサービスとして提供されているため、MLエンジニア以外の運用人員が不要 堅牢なセキュリティ ・医療、金融、自治体でも実績のある高いセキュリティ ・システムダウンが大規模事故につながるような案件での実装経験 b.ABEJA Platform上でのHuman in the Loopの仕組みについて 従来、AIを活用した運用を行うためには、PoC(Proof of Concept:実証実験)を繰り返し行い、AIの精度を継続的に向上させていました。しかし、企業にとってPoC期間は投資期間であり、精度の保証が難しいAIの開発において、継続して投資の意思決定を行うことがボトルネックとなる等、PoCに留まっている企業の割合は63%にものぼります(出所:アクセンチュアニュースリリース「アクセンチュア最新調査―AI活用において、60%以上の企業が概念実証に留まる」2022年6月23日)。 一方で、ABEJA Platform上で、Human in the Loopの仕組みを利用することにより、PoCを行わず、初期からAIを導入・運用することが可能となります(図4)。 図4:導入プロセスの比較 当社の提供するHuman in the Loopとは、ABEJA Platform上にビジネスプロセスの運用ノウハウや知識をデータとして蓄積するとともに、人が判断や意思決定を補うことで効率的にAIを構築していく仕組みとなります。例えばデータ量が少なく、AIが効果的に学習することができない、高い精度を発揮できない初期段階においても、人が補うことでAIの運用サイクルを成立させることができ、人とAIの協調(人とAIの相互補完)により、当初より実運用を可能としています。また、最終的には、AIが全体のプロセスに導入されることで、AIによる改善を行うことが可能となり、オペレーションの高度化を実現することができます。 具体的には次のステップにより、ABEJA Platform上でHuman in the Loopの仕組みを実現しております(図5)。 図5:ABEJA PlatformにおけるHuman in the Loopの仕組み 図5におけるABEJA Platformの導入と運用について、ステップ2で人が行うビジネスプロセスにABEJA Platformを導入することで、人とAIが協調してオペレーションを実行する環境が創出されます。これにより、運用ノウハウや知識がデータとしてABEJA Platformに蓄積できるようになります。当該環境のもと、日々のオペレーションにより、運用ノウハウや知識のデータ蓄積と活用が進み、ビジネスプロセスのAI化が進んでいきます。また、ステップ4では人とAIが協調しながらオペレーションの高度化を実現、ステップ5まで進むとAIが全体を改善するフェーズに入ります。 ステップ 状況 ステップ1(取組前) 人が実行 ・人が、リアル空間で、ビジネスプロセスを行っている ・運用ノウハウや知識は個々人等に分散 ステップ2 人が実行 ・人が行うビジネスプロセスに、ABEJA Platformを導入 ・人が、ABEJA Platform上で、ビジネスプロセスを行っている ・運用ノウハウや知識がデータとしてABEJA Platformに蓄積される ステップ3 人が実行・AIが支援 ・人が、ABEJA Platform上で、ビジネスプロセスを行っている ・ABEJA Platformに徐々に蓄積される運用ノウハウや知識がデータとして活用され、AIが支援、人の負荷が軽減される ・日々のビジネスプロセスにより、データの蓄積と、ABEJA Platformでの活用が進み、さらにAIの支援内容が高度化する ステップ4 AIが実行・人が支援 ・AIが、ABEJA Platform上で、ビジネスプロセスを行っている ・人が支援(監督・監査)しており、負荷がさらに軽減される ・運用ノウハウや知識がデータとしてABEJA Platformで活用され、さらに実行内容が高度化する ステップ5 AIが実行・AIが改善・人が支援 ・AIが、ABEJA Platform上で、ビジネスプロセスを行っている ・AIが様々なビジネスプロセスに導入されており、全体の改善を行うことが可能となる ・人が支援(監督・監査)しており、最終的な改善の意思決定などの重要事項は人とAIが協調して行う 具体的なHuman in the Loopの仕組みを利用した取組事例として、プラント事業者において工場内配管の腐食度の定常的な検査・モニタリングにAIを活用し、人とAIが協調しながらAIが成長する仕組みを構築しております(図6)。 図6:Human in the Loopの仕組みを利用した具体例 上記のHuman in the Loop(人とAIの協調)を共通の枠組みとして、LLMとその周辺機能の社会実装及びAIロボティクスへの適用を進めています。 c.LLMと周辺領域の機能・技術 当社は、LLMの社会実装において、ミッションクリティカル業務への導入、コスト対精度の両立、データガバナンス・安全性などを重視し、大規模・中規模基盤モデルの構築及びその周辺領域の高度化を注力領域としています。2024年以降は、経済産業省が立ち上げたGENIACの枠組みの下、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する事業に継続して採択されています。これらの研究開発の成果は順次ABEJA Platformに展開しています。 d.AIロボティクス 当社は、LLMの判断結果を現場オペレーションに反映・実行するAIロボティクスを戦略領域に位置付けています。現場の安全・品質の向上、人手不足・技能継承の支援、社会インフラの安定運用といった社会的要請を踏まえ、オープンな外部連携を通じて社会実装を段階的に進めています。また、この取り組みの一環として、一般社団法人AIロボット協会(AIRoA)に正会員として加入し、同領域のデータプラットフォームに関する研究開発にも参画しています。 e.適用領域の拡大について AI、特にディープラーニングは日進月歩の技術進化を辿っており、画像認識から自然言語コミュニケーションや意思決定支援に至るまで適用領域が拡大する中、当社の提供サービスの適用領域も広がっております。また、AIロボティクスの展開により、デジタル空間に加えリアル空間(フィールドオペレーション)へ拡張しています。 f.取組範囲の拡大について 一顧客において、単一のビジネスプロセスから、複数のビジネスプロセスに取組範囲を広げることにより、重層的に顧客企業のAI導入を推進できます。ABEJA Platformに蓄積済みの連携データを再活用することで、サービス提供の速度を上げていくことが可能となります(図7)。 図7:重層的なデジタルトランスフォーメーションの推進 ② トランスフォーメーション領域とオペレーション領域 a.トランスフォーメーション領域 顧客ニーズに対応したABEJA Platformの導入支援とその周辺サービスを提供しており、仕組みづくり・構築フェーズに位置づけられます。なお、仕組みづくり・構築は段階的に進めていくため、多くの収入はフロー型(都度契約)の契約となりますが、一方で長期間にわたる計画的なプロセスとなるため、継続顧客の割合は高くなっております。 ・エンタープライズ企業の継続顧客からの売上比率(注) 88.8%(2025年8月期) (注)エンタープライズ企業の継続顧客からの売上比率は、既存顧客(前事業年度に売上が発生したエンタープライズ顧客)の当事業年度の売上高/エンタープライズ顧客の当事業年度の総売上高。 導入支援にあたっては、経営レベル、全社レベルのビジョンの策定・共有から、ビジョンを具現化するためのプランニング、ビジネスプロセスにあわせたABEJA Platformの導入を伴走型で支援しております。 また、当社では顧客企業のAI研修等を通じて、企業内のデジタル人材の育成も推進しております。 b.オペレーション領域 ABEJA Platform上で人とAIの協調による運用を行う運用フェーズに位置づけられます。このため、主な収入はストック型の継続収入となります。 現状では、小売業、不動産業、製造業、金融業などが対象となり、複数の業界にわたってABEJA Platform上で人とAIの協調による運用を行っております。 また、オペレーション領域主体の具体例として、ABEJA Platform上に構築したABEJA Insight for Retailを、小売業中心に提供しております。ABEJA Insight for Retailでは、店舗に設置したカメラなどデバイスを通して消費者の動線分析や年代・性別の推定を行い、入店から購買に至る消費者行動をデータとして可視化・数値化することで、店舗の課題を客観的に把握し、運営の改善に繋げることが可能となります。 c.具体例 具体的な取組事例は以下のとおりとなります。 顧客業種 取組内容 想定する効果 小売 販売データに基づく販売在庫の自動発注最適化システムの構築・運用 食品サプライチェーンの最適化 プラント 画像データに基づきプラントインフラの定期的検査・モニタリングを行うシステムの構築・運用 保守人員の削減 製造業 トラブル等のデータに基づき対処方法を選定するシステムの構築・運用 トラブル対応コストの削減 電力 稼働データに基づく電力需要予測システムの構築・運用 電力量の効率的コントロール 医療 画像データに基づく疾患検出システムの構築・運用 予防医療と関連疾患の早期発見 介護 介護データに基づく被介護者の自立支援システムの構築・運用 介護従事者の効率性向上、サービス品質向上 金融 アンダーライティング(引受業務)の高度化を行うための支援 引受工数削減、リスクマネジメントの高度化、収益向上 情報 購入データに基づくコンテンツレコメンドシステムの構築・運用 利用者の利便性の向上、購入率の向上 不動産 ハイブリッドワーク(オフィス出社とリモートワーク)下における情報・コミュニケーション格差が発生しないためのオフィス環境の構築・運用 入居者ターゲットの拡充 中間流通 効率化のためにDX化すべきオペレーションを予測するシステムの構築・運用 中間工数の削減 d.ABEJA Platformと2領域の連携 当社では、トランスフォーメーション領域とオペレーション領域で得た知見を基盤であるABEJA Platformに還元するとともに、2つの領域間でも相互に連携をとる、シナジー効果の高い事業モデルとなっております。2領域で獲得した知見をABEJA Platformに蓄積することで、継続的な効率化や安定性の向上、ユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンスなどの改善を行っております(図8)。 図8:ABEJA Platformと2領域の連携 [事業系統図] 用語集 用語 内容 デジタルトランスフォーメーション(DX) データとデジタル技術を活用することで製品・サービス・ビジネスモデルの変革を行い、新たな競争優位性を作り出すこと。 人工知能 (Artificial Intelligence/AI) 人工知能。学習・推論・認識・判断などの人の知能的な作業・活動を行う人工的な仕組み。 機械学習 (Machine Learning/ML) コンピュータが、大量のデータから反復的に学習することでルールやパターンを見つけ出し、それをもとに分類や予測を行うアルゴリズムやモデルの総称。 深層学習 (Deep Learning/DL) 機械学習の一種。人間の脳神経回路を模したニューラルネットワークを多層にしたアルゴリズムの総称。 従来は人が行っていたデータから潜在的な特徴を抽出する作業をコンピュータが行うことが特徴。 生成AI (Generative AI/GAI) 学習データをもとに、テキストや画像など新たなデータを生成するAI(人工知能)のこと。 大規模言語モデル (Large Language Model/LLM) 巨大なデータセットとディープラーニング技術を用いて構築された大規模言語モデルのこと。 AIロボティクス AIとロボット工学の融合により、AIの判断結果をロボットの実世界での行動に反映する社会実装領域。フィジカルAIの枠組みに含まれる。 Human in the Loop (HITL) 段階的に運用ノウハウや知識データを蓄積し、人とAIが協調してオペレーションする環境を創出する仕組み。 EMS (Electronics Manufacturing Service) 電子機器をはじめとした他社の製品の製造を請け負うサービスのこと。 EMSは、規模の経済を働かせ製造コストを抑えるといったモデルで拡大、近年では請け負う製品領域が多様化しており、また、サービス領域も製造のみならず設計、保守運用に拡がりを見せている。 PoC (Proof of Concept/実証実験) 構想、企画したシステムが意図した結果を生み出すかを確認するために、AIの精度などの不確実性が高い部分に絞り実験的に検証すること。 AutoML (Automated Machine Learning) データ収集、データの加工、モデルの生成などの機械学習のプロセスを自動化する技術や手法、概念のこと。 BaaS (Backend as a Service) アプリケーションのバックエンド機能を提供するクラウドサービス。 ABEJAでは、属性推定や需要予測等のAIを、一定程度の精度が担保された状態で予め準備し、顧客が簡単に利用できるように提供。 RAG (Retrieval Augmented Generation) LLMにプロンプトを入力すると、そのプロンプトをもとに外部データから関連する部分を取り出し、それを元に回答を生成する方法のこと。 Agent プロンプトで入力した内容をもとにLLMが必要なアクションを考え、コンピュータ上でそのアクションを実行する機能のこと。 Fine-tuning 既に学習済みのモデルに、特定の用途を見据えて再学習を行うこと。 事前学習 (Pre-Training) モデルに基本的な言語能力や語彙、知識を習得させるために自己教師あり学習を行う手法のこと。 事後学習 (Post-Training) Pre-Trainingしたモデルを、ユーザが使いやすい応答をするように追加で学習を行うこと。 ガードレール LLMの入力と出力を監視するアルゴリズムのこと。 アノテーション AIが学習する教師データ(正解データ、ラベル)を作成するため、画像やテキストなどのデータに関連する情報を注釈として付与する作業のこと。 ユーザーインターフェース(UI) ユーザーがサービスを利用する際に触れる操作画面や操作方法などの、ユーザーとサービスの接点を指す。 ユーザーエクスペリエンス(UX) 製品やサービスを通して、ユーザーが感じる使いやすさや印象といったユーザー体験のこと。

Management policy & medium-term plan

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は「ゆたかな世界を、実装する」を企業理念に掲げ、テクノロジーの産業界への社会実装を支援することにより、産業横断的なイノベーションを創出し、社会に貢献し続けることを目指しております。どのような素晴らしいテクノロジーであっても、それが社会に実装されていない場合は価値を見出すことはできない、という背景に基づいております。

そのため、当社は「テクノプレナーシップ」(進化するテクノロジーを用いて(Technology)、どのような社会を実現していくかを問い続ける姿勢(Liberal Arts)、そしてこの円環を推進する力(Entrepreneurship)の造語)を行動精神とし、「テクノロジーの力で産業構造を変革する」というミッション、「イノベーションで世界を変える」というビジョンのもと、事業活動に取り組んでおり、これらの活動が企業価値の最大化につながると考えております。

図1:テクノプレナーシップ概念図

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は中長期的な企業価値の向上を図るため、デジタルプラットフォーム事業における「トランスフォーメーション領域」、「オペレーション領域」のビジネスを成長させるとともに、2領域で得た知見を事業基盤であるABEJA Platformに蓄積し、継続的に強化・発展するサイクルを形成することが重要と考えております。このため、当社は顧客支援の総量である売上高、当社事業の基盤となるABEJA Platformの活用を示すABEJA Platform関連売上比率、安定的な収益獲得を示す継続顧客からの売上比率、当社の収益力を示す営業利益を重要な指標としております。

(3)経営環境

当社が創業した2012年は、AI、機械学習の研究分野において、ディープラーニングが登場し大きなブレークスルーが起きた年であり、それまでと比べ、AIを活用できる事業領域が大幅に拡大したといわれております。

産業界においては、「第4次産業革命」と呼ばれるAI、IoT、ビッグデータ、ロボットの活用が成長戦略の中核として捉えられるようになり、労働力が減少する市場において、生産性の向上や技術の継承、ビジネスモデル自体の変革を目的として、デジタルトランスフォーメーションの推進が重要なテーマとして掲げられております。

足元、LLM活用は企業ごとにトライアルや業務内の個人利用から業務組込みまで段階差はあるものの、需要は堅調に推移しています。LLM活用の重心は「単発の個別業務・個人利用」から「業務の中核」へ移行しつつあり、デジタル空間での取り組みは深化・拡大しています。

こうした潮流のもと、当社はこれまでミッションクリティカル業務に対し、業務構造を踏まえたAI導入を積み上げてきました。中核業務でのLLM導入が進む深化・拡大局面において、この蓄積は当社の競争優位として一層の価値を発揮できると考えております。

加えて、当社はLLMの知見をAIロボティクスへ展開する取り組みを強化しています。この取り組みを背景に当社は加入する一般社団法人AIロボット協会(AIRoA)を通じて、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「ロボティクス分野の生成AI基盤モデルの開発に向けたデータプラットフォームに係る開発」に参画しています。AIロボティクスは、ディープラーニングやLLMによるデジタル側の意思決定を実世界での行動へ接続することで、AIの適用領域をデジタル空間からリアル空間(フィールドオペレーション)へ広げる次の成長領域と捉えています。

また、研究開発は当社の技術的優位の源泉であるため、中長期の競争力確保に向け、重点領域を定め、継続的に推進していきます。現在は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「ロングコンテキスト対応基盤モデルとAIエージェント構築に関する研究開発」(2025年7月採択、2026年2月まで実施予定)や、小型LLMの高精度化、AIロボティクス適用等も並行して推進しています。

全体としては、良好な事業環境のもとでLLMは深化・拡大局面にあり、AIロボティクスにより事業領域はリアル空間まで拡張されていきます。このような中、当社はエンタープライズ案件と公的プロジェクトを並行して推進し、LLMを成長ドライバーに据え、AIロボティクスを次の柱として育成してまいります。

なお、当社は「ABEJA Platform」を中心とした「トランスフォーメーション領域」、「オペレーション領域」において、様々な段階・ニーズの企業に対してサービス提供を行っており、一気通貫型で顧客を長期的に支援したいと考えております。個々のサービスを単独で比較した場合、コンサルティングファームやシステムインテグレータなどの競合は存在しますが、当社は一気通貫型の「ABEJA Platform」とそれに紐づく実装ノウハウを有しており、上流から下流まで一元的にサービス提供できる強みがあり、当該観点から参入障壁は高いと考えております。

(4)経営戦略

当社は今後も拡大を続けるデジタルトランスフォーメーション市場の中で、さらなる事業成長を目指すため、ABEJA Platformの技術力・導入実績、テクノプレナーシップに基づく優秀な人材等の強みを背景に経営戦略を立案しております。

① 生成AI、LLMと周辺領域、AIロボティクス

足元では生成AI、特にLLMの技術進化は顕著で、適用領域も拡大しており、当社ではよりミッションクリティカル性の高い業務へのAI導入が進むと見込んでおりました。現状はこの見立てに沿って推移していることから、引き続き、LLMとその周辺領域の機能・技術を注力領域としております。

基盤モデルにつきましては、LLMの社会実装を意識しますと、コスト対精度が重要になることから、当社は特定タスクに特化したコストパフォーマンスの高い大規模・中規模基盤モデルを注力領域としております。現状、経済産業省「GENIAC」に採択されるなど、当社は大規模・中規模基盤モデルの構築実績と技術力を有しており、今後も継続的な研究開発を進めてまいります。

また、基盤モデル単体とは別に、社会実装には周辺領域の機能・技術(AIエージェント、データベースとの連携、ユーザーとの連携、ガードレール、プライバシー保護等)が重要となります。周辺領域の機能・技術についてはABEJA Platformに搭載し、顧客企業の利用も進んでおりますが、基盤モデルの進化に適応していくため、継続して研究開発を行ってまいります。

加えて、次の戦略領域として、当社の事業領域の拡張にもつながるAIロボティクスの実装・利活用に向けた取り組みを進めていきます。

これら取り組みと、これまでABEJA Platformに搭載してきたHuman in the Loopなどの当社の強みを組み合わせて提供することにより、より付加価値の高いサービスを提供できると考えております。

② ABEJA Platformの拡充

デジタルトランスフォーメーションやAI導入の進展に伴い、企業の抱える課題やニーズは多様化・複雑化することが見込まれます。当社はABEJA Platformの機能追加と、既存機能の改善を継続的に行い、多様化する顧客ニーズに対応し、提供価値の向上を図ってまいります。

③ 顧客基盤の拡大と深耕、ミッションクリティカル業務におけるサービス提供の拡大

今後も国内デジタルトランスフォーメーション市場の拡大は見込まれており、当社の一層の成長・拡大の機会が存在しております。当社はこれまでの実績から得た知見を推進力として、新規顧客の獲得(顧客基盤の拡大)、既存顧客との取引関係の多様化(深耕)を図り、収益基盤の拡大を目指してまいります。また、技術の適用領域が拡大していることから、よりミッションクリティカル性が高い業務へのAI導入を実現してまいります。

④ 人材の採用、育成とカルチャーの醸成

今後の市場拡大と当社の業容拡大に向けて、継続的に優秀な人材を採用、育成し、組織力の強化を図ることが重要と認識しております。当社の魅力である「最先端技術を活用した案件が多数あること」、「実運用を目指す思想とノウハウを有していること」、「技術に対する意識が高く、職種の垣根なく幅広い経験を積めるCDO輩出集団であること」を発信、アピールすることにより、人材の獲得につなげてまいります。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社はこのような経営環境等を踏まえ、さらなる事業成長を支えるため、以下の課題につき、優先的に対処してまいります。

① 人材の採用・育成

当社は顧客ニーズの多様化、生成AI(特にLLM)及びAIロボティクス並びにそれらの周辺領域の機能・技術の進化に迅速に対応するため、多様な経歴、専門性を持つ「テクノプレナー人材」の確保、育成が必要と考えております。当社の企業理念や事業内容に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくため、積極的な採用活動を進めるとともに、働きやすく自己研鑽できる環境・仕組みの整備に取り組んでまいります。

② 認知度の向上

当社はこれまで自社カンファレンスの開催、広報活動、技術ブログの発信、研究開発活動の公開、マーケティング活動等を通じて、認知度の向上に取り組んでまいりました。今後も、より一層の当社及び当社サービスの認知度向上のため、これらの施策を推進し、人材の採用や新規顧客獲得につなげてまいります。

③ システムの安定性強化

当社はインターネットを介したサービス提供を行っているため、当該システムを安定的に稼働させることが重要と考えております。そのために、サーバー設備の強化や、システム安定稼働のための人員確保等に努めてまいります。

④ 情報管理体制の強化

当社はシステム運用やサービス提供の過程において、機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、情報セキュリティに関する社内規程に基づき管理を徹底しております。また、当社は2018年にプライバシーマークを取得、2025年にISMS認証(ISO/IEC27001)を取得しております。今後も社内教育やシステムの整備等に継続して取り組んでまいります。

⑤ 内部管理体制の強化

当社は成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理の観点から、内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。このため、コーポレート機能を充実させ、経営の公平性・透明性の確保に向け、内部統制の整備・運用を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。

⑥ 財務の充実と非連続的成長を支える資金の確保

当社は今後の事業拡大に伴う人材採用及び継続的な研究開発などに加え、非連続的成長を目的とした戦略的M&Aの実行に備え、財務の充実と安定化を進めていくことが重要と考えております。今後も多様な資金調達手法を検討し、長期的な成長の実現に努めてまいります。

Source: annual securities report, FY ending Aug 2025 S100X6IA

Industry peers

ROE rank 346 of 635

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