True Data Inc.

株式会社True Data
Ticker 4416 Fiscal year-end Mar 31 93 employees

True Data Inc. — latest annual results, FY2025 (Mar 2026)

In FY2025 (ended Mar 31, 2026), True Data Inc. (4416) reported revenue of ¥1.9B (+20.3% YoY), operating income of ¥102M (+109.6%) and net income of ¥81M (+508.5%). Figures are parent-only (non-consolidated), J-GAAP.

Source: annual report (filed Jun 24, 2026)S100YI9P

Performance

FY2025 (Mar 2026)
Revenue
¥1.9B
+20.3% YoY Change
Operating income
¥102M
+109.6% YoY Change
Net income
¥81M
+508.5% YoY Change
Revenue
Operating income
Net income

FY = fiscal year, named by the calendar year it starts in; the month in brackets is when it ends (FY2025 ends Mar 2026 for a March year-end). FY2025 (Mar 2026) runs Apr 1, 2025 – Mar 31, 2026.

Key metrics

FY2025 (Mar 2026)
EPS (basic)
¥16.63
Book value / share
¥240.41
Return on equity
7.2%
Bottom 35%, Rank 419 of 635 in Information & Communication (latest annual, FY2025)
Net margin
4.3%
Bottom 37%, Rank 406 of 642 in Information & Communication (latest annual, FY2025)
Revenue growth (YoY)
20.3%
Top 22%, Rank 121 of 570 in Information & Communication (latest annual, FY2025)
Equity ratio
75.9%
Top 23%, Rank 142 of 641 in Information & Communication (latest annual, FY2025)

Source: filing S100YI9P · FY2025 (Mar 2026)

About this data
  • Figures are consolidated when the company files consolidated statements, otherwise parent-only. FY2025 (Mar 2026): parent-only (non-consolidated).
  • Accounting standard for FY2025 (Mar 2026): J-GAAP. A change of standard starts a new series.
  • FY2025 (Mar 2026) is the fiscal year ending Mar 2026.
  • A blank figure was not reported in the filing, or is not meaningful (e.g. free cash flow for banks); the reason is shown with it.
  • Each year is shown as filed in that year's own report; restatements of past years in later reports are not applied. Year-over-year changes compare with the prior year as the current year's report restates it.
  • Data as of Oct 30, 2026 (newest filing in our dataset).

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About

shown in Japanese

当社は、「データと知恵で未来をつくる」という企業理念のもと、誰もが新しいデジタル時代の道具であるビッグデータとテクノロジーをマーケティングに活用できるようにすること、そしてあらゆる企業や自治体の持続的な成長や業務品質の向上に貢献することを目指しております。 また、当社データを活用することで、企業は市場への過剰な商品投下を抑制し、在庫削減と廃棄ロス削減を通じてコスト効率を向上させることが可能になります。これにより、大量生産・大量消費の時代からの脱却を促し、顧客と社会のサステナビリティへの貢献を目指します。 日本の小売市場は消費者ニーズの多様化により、海外市場と比較して多数の商品が毎日のように上市されては消える流動性の高い市場構造を有しております。POSシステムやポイントカードの普及により、購買データの蓄積は進んでいるものの、小売業や消費財メーカーがビッグデータやテクノロジーを経営やマーケティングの意思決定において有効活用するためには依然として多くの課題が存在すると認識しております。 データ活用は、①データ、②テクノロジー、③活用するためのノウハウ、この3領域が揃ってはじめて可能になります。企業のデジタル活用支援サービスとしては、AIやコンサルティング、システム構築など専門領域に特化する企業が多い中で、当社の特徴は、この3領域の全てにおいて顧客企業に価値を提供できる力を備えてきたことにあります(注)。 (注)①当社が取り扱う小売業の「データ」は合算して全国6,500万人規模に達し、国内最大級のデータエコシステムを構築しております。 ②「テクノロジー」はGoogle、SAP、ニールセン、Salesforceなど、グローバルプラットフォーマーやAIスタートアップとテクノロジー領域でのパートナー認定取得や協業が進展しております。 ③「活用するためのノウハウ」は教育プログラムとして外部に提供し、高校から大学院まで全国の教育研究機関におけるデータ活用の実践教育を支援しております。 これにより、AIの活用等において指摘されるコールドスタート問題(注)のように、いずれかの領域が不足してデータ活用ができていなかった企業に対してもサービスを提供することが可能であります。 (注)コールドスタート問題:AIなどテクノロジーを導入してもデータが準備できずに活用が進まない事例が散見される問題 (1) 事業の概要 当社は主たる事業として、ドラッグストアやスーパーマーケットなど全国の小売業から集信される顧客ID付きPOSデータ(以下、「ID-POSデータ」という)を基軸として、データマーケティングに関わるサービスを提供しております。 その提供領域は、対象や目的に応じ、メーカー向けソリューション、リテール向けソリューション、リテールメディアその他の3領域に分かれております。 メーカー向けソリューションにおいては、「イーグルアイ」「ドルフィンアイ」等のサービスを提供しております。 リテール向けソリューションにおいては、「ショッピングスキャン」等のサービスを提供しております。 リテールメディアその他においては、広告用購買データを活用した広告配信におけるターゲティング・効果検証等のリテールメディア関連サービス、消費者購買に関わるデータや分析レポート、AI技術を用いたデータ活用支援サービスを提供しております。 (2) 当社の変遷 当社の前身はID-POSデータの将来性に着目して2000年に三菱商事株式会社の新規事業として立ち上げられた企業であります。設立後10余年は小売業のサポートを主たる業務内容として事業を展開しており、2006年3月期以降は、毎年の売上高の減少トレンドの中、コスト削減に注力することで黒字を維持する縮小均衡の経営状況にありましたが、小売業の消費財メーカーへのデータ外販支援までの広範なサポートを行うことで、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が生まれる前から、そのサービスの原型を志向していた企業に位置づけられていました。 2012年に現行の経営体制への変更とともに、当社は消費財メーカー向けデータマーケティング事業を主軸に据え、小売業をデータ基盤を構成する重要な事業パートナーと定義いたしました。以降、連携するID-POSデータを拡大し、提供するソリューションの価値向上を図りながら持続的な売上成長を目指す成長路線へと経営方針を転換いたしました。 ガバナンス面では、取締役会の過半数を社外取締役に変更し、監査等委員会設置会社へ移行して経営の透明性と監督機能を強化いたしました。また、第三者割当増資による資本増強を行い、データを管理・保管するシステムインフラや分析機能を刷新し、DX認定の取得やプライバシーマーク認証に基づくデータガバナンス体制を構築してまいりました。さらに、事業拡大に伴う情報資産の管理体制強化を目的として、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「ISO/IEC 27001」の認証を取得し、顧客企業がより安心してサービスを利用できる体制を盤石なものとしております。 現在は、「データと知恵で未来をつくる」という企業理念(パーパス)のもと、人材採用とデータ活用人材への育成を強化しております。小売業や消費財メーカーのみならず、あらゆる産業の意思決定を支える「消費者ビッグデータに基づくマーケティングソリューション」の提供へとビジネスモデルを発展させ、デジタル時代の意思決定基盤(OS)としての役割を担うべく、さらなる進化を遂げております。 図表 当社の売上推移 (注)CVS(コンビニエンスストア)売上:当社は、2010年より大手CVSへのデータ外販支援事業(データ開示システムの開発及びシステム運用業務の受託)を9年にわたり展開しておりましたが、M&AによるCVS親会社の方針転換(同業務のグループ内製化)により、同社との取引を終了いたしました(売上影響が大きいことから個別に記載いたしております)。 (3) サービスの具体的な内容 「ショッピングスキャン」は、小売業の商品ごと、店舗ごとの購買行動を容易に分析できる小売業向けのID-POSデータ分析ツールであります。 小売業は、ポイントカードの利用に伴って日々蓄積される自社の購買データを分析することで、ファンが付いている商品や買い合わせ傾向などを分析し、売場構築や販促施策などのマーケティング意思決定の高度化を図っております。 また、「ショッピングスキャン」のデータ開示機能(注)により、小売業は堅牢なデータガバナンスを確保しながら消費財メーカーへのマーケティングデータの販売が可能となります。消費財メーカーは「ショッピングスキャン」を通じて、小売業の購買データを分析し、小売業との商談資料に活用しております。このように、製販双方が同一のデータに基づいて最適な販売施策を共創するデータ開示の取り組みは、大手小売業を中心に導入が進んでおります。 (注)データ開示機能:小売業による消費財メーカーへのデータ外販及び各種分析をフルサポートする機能です。従来、企業間で個別に行ってきたデータの送受信並びにその付随業務を当社が一元的に対応を行います。これにより、各企業は各種マスタデータの管理やデータ精製などの煩雑なメンテナンス業務を各々で行う必要がなくなることから、小売業、消費財メーカーそれぞれの業務効率・費用効率向上を可能とするものであります。 当社は「ショッピングスキャン」のような分析ツールの提供に留まらず、小売業や消費財メーカー向けのデータ活用セミナーの開催やサポートデスクによる伴走支援などデータ活用支援サービスをあわせて提供することで、現場のデータマーケティングを活性化し、小売業のデータ外販収益の最大化にも貢献しております。 なお、「ショッピングスキャン」は年間契約のストック型モデルとして提供しており、データ活用セミナーの開催やサポートデスク設置などのデータ活用支援サービス(一部ケースにおいては入金管理を含む)と組み合わせたパッケージとして小売業へ導入されております。 一方で、小売業が自社で保有する購買データのみでは、自社の店舗に来店した顧客の購買行動の把握に限定されます。そのため、「店舗の商圏内に居住しながら来店していない消費者を理解し、来店いただけるようにしたい」「ターゲットとする消費者に効果的にアプローチしたい」「自社の店舗に置いていないが、市場では支持を得ている商品を発掘したい」といった外部環境を包含したニーズは解決できません。 仮に小売業のレシートデータを収集したとしても、企業により商品名称や商品分類が異なる(同じ商品でも「タンサンインリョウ」「タンサン飲料」「炭酸飲料」というように名称が異なる、あるいは「飲料分類」「炭酸分類」「炭酸水分類」など分類方法が異なる)ため、これらのデータを統合して全国や地域など市場全体を俯瞰した消費者分析を行うことは極めて困難です。 このため当社では、全国の小売業から集信する「大量かつバラバラな仕様のデータ」を独自のマスタ及びクレンジング技術によって「標準化されたデータ」へと精製しております。これにより、全国、地域、商圏単位で生活者の購買行動を可視化できる消費者購買データベースを構築して、小売業、消費財メーカー、政府・自治体、メディア等の幅広い意思決定を支援できるソリューションへと昇華させて提供しております。その主要なサービスが「イーグルアイ」であります。 大量データを集めて分析する難しさに加えて、データの標準化など精製プロセスに多大な労力とノウハウを要することが当社ビジネスモデルの模倣困難性となっております。 「イーグルアイ」は、全国及び地域単位での消費者の購買動向を早期かつ精緻に把握し、企業の意思決定を支援することを目的とした分析ツールであります。本サービスの基盤は購入者属性が紐づくID-POSデータであり、単なる商品の売れ行きに留まらず、顧客の購買行動に関わる様々な指標データを導き出せるほか、当社独自の精製プロセスにより二日前の購買まで検出できる速報性を実現しております。 また、消費者マーケティングに不可欠な分析機能を搭載しており、簡単な操作で迅速に分析結果を抽出できるため、意思決定の迅速化及び資料作成業務の大幅な効率化に寄与いたします。本サービスはクラウド型として提供しているため、低コストかつ迅速な導入が可能であるだけでなく、サポートデスクを完備し、導入後も継続的に活用を支援する伴走体制を整えております。 「イーグルアイ」は、主に消費財メーカーにおける商品開発や精緻なターゲティング、戦略的な販促活動から中長期的な事業戦略の立案まで、顧客企業の意思決定における広範なプロセスを高度化し、価値創造を強力に支援しております。 原則として年間契約のストック型モデルとして提供しており、収益基盤としての高い安定性を有しております。2026年3月末時点で「イーグルアイ」導入企業数は180社となり、1企業で約500IDが活用されるなど、企業の意思決定に不可欠な「基盤(OS)」として、組織全体に深く浸透・定着する事例もあります。 当社が提供する主なサービスは、以下の通りであります。 サービス名 (主な契約形態) サービス内容 ショッピングスキャン (年間契約) インターネットを通じて、小売業向けに、自社のID-POSデータやPOSデータの分析ツールを提供するサービス。小売業が自社データを消費財メーカーに開示できる(自社データの分析を外販する)機能を搭載。 イーグルアイ (年間契約) インターネットを通じて、消費財メーカー向けに、消費者の全国や地域の購買行動を詳細に分析できるツールを提供するサービス。 データマーケティングのプロフェッショナルにも対応する定番分析メニューを搭載。 ドルフィンアイ (年間契約) インターネットを通じて、ユーザーが知りたい商品のカテゴリーや地域を選択するだけで、消費者の購買情報が表示されるツールを提供するサービス。 消費財メーカー、小売業、教育機関、メディアなど幅広い企業や組織に提供。 ウレコン (無償) 全国各地域における消費財500カテゴリーの上位100商品の購買情報をグラフで可視化し、まとめて一覧表示してユーザーへ情報提供するインターネットサービス。 POS分析クラウド (年間契約) 消費財メーカーなどの企業が社内のPOSデータやID-POSデータを分析するために、データ精製、蓄積、管理、分析など機能一式をクラウドシステムとして提供するサービス。 KURASHI 360 (案件により決定) 全国各地域の生活者のID-POSデータに、嗜好価値観や自動車など生活者の消費行動に関わる多様なビッグデータ、政府・自治体などが提供するオープンデータをかけ合わせて、地域毎の生活者のタイプや購買傾向の状況、変化などを読み解き、数値化された「暮らしに関わる地域毎のマーケティングデータ」として提供するサービス。 SalesSensor (年間契約) 小売業が新規出店計画を検討する際、小売業が独自に持つ売上実績データや店舗情報に加え、競合店の情報、人口や乗降客数、平均世帯年収など外部のオープンデータを AIが分析し、地域特性を加味した出店時売上予測を自動的に算出するサービス。 高精度の売上予測により、売上の最大化と新規出店コストの最適化が可能。 販促AI (年間契約) 小売業とメーカーが登録した販促情報に基づき、過去の購買データ等をAIが分析して最適な顧客と配信媒体を自動選出するサービス。小売業は販促業務の劇的な省力化とLTV向上を、メーカーはROI(投資利益率)の可視化による投資効率の最適化が可能。 (4) 事業の構造 国内の消費財メーカーは、従来より複数の小売業から購買データを入手し、その分析に基づいた販促提案を行っています。しかし、入手データのフォーマットや商品・店舗情報の内容は小売業ごとに異なるため、メーカー側での活用は各小売業への個別対応に留まっておりました。 昨今のデジタルトランスフォーメーション(DX)へのニーズの高まりを受け、消費財メーカーが自社独自のデータ活用基盤の構築を模索する動きも見られますが、膨大な新商品の上市や改廃、店舗の改廃情報をリアルタイムで整備し、異なるデータの質を一定水準に揃え続けることは、一社単独では極めて困難であります。 たとえそれが可能となったとしても、消費財メーカー各社が個別に対応することは、多大な活動の重複を生み出すこととなり、日本の産業界にとって極めて非効率な状況となります。 このような環境下、小売業・消費財メーカー双方のデータを多面化・統合化し、意思決定を支える「共通の基盤」を提供するプラットフォーム企業の重要性は飛躍的に高まっております。当社は、データガバナンスとセキュリティを確立しながら、以下のビジネスコアの確立を通じて、次世代のリテール戦略を支える「意思決定基盤(OS)」の構築を推進しております。 ① 小売業の購買データを、競合他社を凌駕するレベルで集信 ② データ精製機能、データガバナンスに基づく蓄積・管理機能、マーケティングに必要な分析機能とともに、当社を経由してクラウドなどで、小売業や消費財メーカーなど企業に一括供給 ③ 他の購買データやオープンデータとかけ合わせながら、「顧客の見える化」「ロイヤル顧客や売上の伸びしろの分析」「AI等を活用した多様なマイクロサービスの創出」「オンライン・オフラインの垣根のない(顧客への)さまざまな広告・販促手段へのデータ連携」「新規出店時の売上予測精度向上」を、よりわかりやすく、具体的に提供できるビジネスプラットフォームを提供 ビジネスコアを確立することで、当社は従来のマーケティング領域に留まらず、店舗開発や経営企画といった顧客企業内の意思決定部門へと支援領域を拡大してまいります。あわせて、AIスタートアップとの協業による先端技術の活用を推進し、成長の持続性と費用効率の向上を図ることが、当社が事業成長において目指す姿であります。さらに、消費者購買データは複数の顧客・サービスに何回活用されても消費・減耗することはないため、ストック型サービスの拡充及び売上拡大により収益性が加速度的に向上する構造となっています。 当社は、デジタル時代の新たなマーケティングインフラとして、小売業・消費財メーカー・当社の三者が質・量・コスト効率のすべてにおいて利益を享受できる、次世代のデータエコシステムの形成を主導してまいる所存です。 図表 事業系統図 大量データを蓄積・保管・分析し、競争力の高いソリューションをクライアントに提供するためには、テクノロジー面で以下の機能を担保することが必須であります。 ① 拡張性・処理性能の向上(膨大なデータ量と外部ツールへの連携) ② 安全性(世界レベルのセキュリティ対応) ③ 先進テクノロジー(先進テクノロジーを用いたソリューション・分析メニュー) このため、当社はテクノロジー面では自社開発にこだわらず、GoogleやSAPなどのグローバルIT企業、ニールセンなど最先端の分析アルゴリズムを持つグローバルマーケティング企業、AIスタートアップとアライアンスを組み、テクノロジーの世界的な進化を取り込む仕組みを構築しております(※)。さらに当社は、データやソフトウエア、データ活用ノウハウを向上させるための人材などテクノロジーを競争力あるソリューションに変えるための経営資源に投資を行う等、競争力向上に向けた投資の最適化を図っております。 ※ 当社はAIなど製品のパフォーマンスをIT企業と競うのでなく、クオリティの高い製品を選別して採用し、その製品に当社データとプログラムを実装したソリューションとすることで、高い付加価値をお客さまに提供しております。 当社は提供するサービスのクオリティを高めることが、当社サービスを継続的に活用いただける成果につながり、持続的に事業成長する力を安定化させていく土台になると考えております。 (5) ID-POSデータの特性、多様な消費者ビッグデータとのかけ合わせ POSデータは従来、「商品」の売れ行きを見る購買データとして、日本のみならずグローバルで一般的に利用されております。 ID-POSデータは、ポイントカードなどIDに紐づけたPOSデータ、すなわち「人」を軸とした購買データであり、単なる商品の売れ行きに留まらず、性別や年代別などを切り口とした属性分析、商品を継続して購買する顧客の割合を示すリピート率分析、他の商品から買い替えた顧客の状況を示すスイッチング分析、その商品と一緒に買われている商品を示す併買分析など、マーケティングにおいて購買行動を精緻に分析できるデータとしての強みがあります。 図表 POSデータ、ID-POSデータの特性 また、デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、データマーケティングは、多様なビッグデータを用いて消費者を理解して、顧客企業の価値創造を最大化させる時代に入っております。 なかでもID-POSデータは、消費者ビッグデータの代表格としてグローバルに活用が拡大しており、多様な消費者ビッグデータをかけ合わせる結節点としての重要性が高まっています。当社は、ID-POSデータに多様な消費者ビッグデータをかけ合わせ、独自のAIアルゴリズムを用いることで、単なる購買傾向の把握に留まらない「ライフスタイル」や「潜在ニーズ」の可視化を推進しております。こうした「リテールデータ×AIインサイト」を核とした取り組みにより、実効性の高いマーケティング施策を導き出し、企業の持続的な成長に貢献してまいる所存です。 図表 消費者ビッグデータのかけ合わせによる消費者理解

Management policy & medium-term plan

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

当社は「データと知恵で未来をつくる」という企業理念のもと、誰もが新しいデジタル時代の道具であるビッグデータとテクノロジーをマーケティングに活用できるようにすること、そしてあらゆる企業の持続的な成長に貢献することを目指しております。

現在、当社は新中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)の始動に伴い、従来の「データ分析会社」から、企業の意思決定そのものを支える「意思決定支援会社」への進化を加速させております。実店舗からECまでを横断する購買データとAIを融合させた「意思決定基盤(OS)」の提供を通じ、企業が市場への過剰なリソース投下を抑制し、需給の最適化による在庫及び廃棄ロスの削減を実現できる仕組みを構築してまいります。これにより、大量生産・大量消費の時代からの脱却を促し、顧客と社会のサステナビリティへの貢献を目指します。

当社は、データやテクノロジーは新しいパワフルな道具であるからこそ、道具を使う「人」の育成が重要であり、持続的な成長と社会課題の解決を両立させたいとの志のもと、以下の行動指針を掲げて経営に取り組んでおります。

① 社会に貢献し、持続的な成長を追求します。

② 地域や規模を超え、あらゆる組織のデータ活用を支援します。

③ データやテクノロジーを使う人の教育を推進します。

(2) 経営戦略

当社はこれまで、国内最大規模の消費者マーケティングデータ(ID-POSデータ)を核に、企業各社の現状把握や課題抽出を担う「購買データプラットフォーム」を同業他社に先駆けて構築・展開し、「データ分析会社」として市場における独自の地位を築いてまいりました。

現在は、新中期経営計画の始動に伴い、この強固なデータ基盤を土台として、クライアント企業の経営判断や価値創造そのものをリードする「意思決定支援会社」への進化を強力に推進しております。具体的には、従来の顧客分析に留まらず、AIを活用した高度なテクノロジー支援、オンライン・オフラインを横断する広告・販促支援、さらにはデータガバナンス構築や人材育成支援に至るまで、データ活用の全プロセスをフルサポートする体制を確立しております。

この独自の事業モデルに基づき、小売業に対しては、顧客の購買データを精製・蓄積・管理・分析するツールとして「ショッピングスキャン」を主に提供しております。また、消費財メーカーに対しては、全国や地域における消費者の購買行動を詳細に分析できるツールとして「イーグルアイ」を主に提供しております。このように、各ステークホルダーに最適化されたサービスを統合的に提供することで、産業全体の生産性向上と持続的な成長に寄与し、デジタル時代の新たな「意思決定基盤(OS)」としての地位確立を目指しております。

① サービス利用小売業の増加による、消費者との「顧客接点」であるID-POSデータの増加

当社サービスの基盤となるID-POSデータの網羅性を高めるため、既存のドラッグストア・スーパーマーケットに加え、コンビニエンスストア、ホームセンター、EC、プレステージチャネル等への対象拡大を推進しております。これにより、消費財メーカーが抱える多様な販路(マス・チャネルからECまで)を一気通貫で分析したいという高度なニーズに応えます。

② ストック型サービス(「イーグルアイ」「ショッピングスキャン」「POS分析クラウド」など)の拡大による収益構造の強化

「イーグルアイ」や「ショッピングスキャン」等のストック型サービスを事業の柱とし、収益構造の強靭化を図ります。無償情報サービス「ウレコン」による潜在顧客層の開拓や、卸商社等の販売パートナーを通じた提案強化により、利用企業数の拡大を加速させます。

あわせて、AI・機械学習による予測モデルや、デジタル広告・サイネージと連携するマーケティングソリューション等の新領域をストック型サービスとして展開いたします。購買データベースは、利用数が増加しても追加原価が限定的であるという特性(限界利益率が高い構造)を持つため、ストック売上の伸長に伴い、利益率が加速度的に向上する高収益モデルを確立してまいります。

③ 消費者をビッグデータで把握するための多角的なデータラインナップの充実

AI・機械学習の精度を左右する教師データとして、独自の生活者インサイトデータ「KURASHI360」の提供を強化し、他社との差別化を図ります。また、データサプライヤーとの連携により外部ビッグデータを拡充し、購買行動の背後にある「嗜好性」や「ライフスタイル」までを可視化する体制を整えます。

これらのデータ連携を通じ、小売・消費財領域に留まらず、幅広い業界における顧客理解の深化に寄与いたします。

④ 当社データプラットフォームに連携される多様なソリューションのエコシステム運営による事業拡大

自社サービスの提供に留まらず、外部のAI・テクノロジー・データ企業との連携によるエコシステムを構築し、提供価値の最大化とスピード向上を実現します。新規出店予測や在庫・廃棄ロス削減といった顧客ニーズに即した高度なソリューションをクロスセルすることで、顧客企業内での「意思決定基盤(OS)」としての定着を促します。グローバルプラットフォーム企業やAIスタートアップのテクノロジーを積極的に導入し、最先端の知見と日本のリテール現場の知恵を融合させた、独自のデータエコシステムを展開してまいります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、主要な経営指標として、成長性については売上高の対前期成長率、収益性については営業利益及び営業利益率を掲げており、それらの向上を図る経営に努めてまいります。

また、当社事業モデルを勘案した上での成長ドライバーとなるKPIは、データの網羅性やデータ価値を示す「分析

対象とする小売業の購買データ金額」及び事業成長の持続性と安定性を示す「ストック型契約」の売上高及び売上

高比率であります。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① ブランドの認知度向上

当社が主な事業領域とする小売業界及び消費財メーカーにおけるサービス利用企業の確保は、当社事業において重要な要素であり、ブランドの認知度の向上は重要な課題と認識しております。無償サービスである「ウレコン」の提供やメディアでのデータ活用実績の増加、サービス導入企業の増加に伴い、認知度は着実に高まっているものの、持続的な事業成長のためには、さらなる認知度の向上が不可欠と考えております。この課題に対し、AI等を活用したサービスの利便性向上、消費者ビッグデータの活用ノウハウの高度化など、提供価値の強化を積極的に行い、「イーグルアイ」「ショッピングスキャン」「POS分析クラウド」に代表される当社サービス利用者の満足度向上に努め、クオリティの高いソリューションを提供する企業としてのブランド確立を着実に進めてまいります。

② 収益基盤の多様化と強化

当社は、国内最大級の消費者購買データプラットフォームを基盤とした分析サービスを主軸に成長してまいりました。次なる成長ステージにおいて、持続的な企業価値向上を実現するためには、収益基盤の多様化と強化が最重要課題であると認識しております。

この課題に対処するため、新たな中期経営計画では、「リテールデータ」と「AIインサイト」を掛け合わせ、現場の意思決定を自律化・高度化させるソリューションの提供を加速させております。単なるデータの提供にとどまらず、AIが精緻な需要予測や最適な施策を提示することで、顧客のマーケティング業務そのものを変革する「意思決定のOS」の構築に注力しております。

さらに、ビジネスアナリティクス領域や広告領域(リテールメディア)といった領域においても、すでに具体的な収益化が始まっております。これらのサービス群を、従来のID-POS分析サービスに次ぐ収益の柱として確立させることで、収益源の多角化と、より強固な収益ポートフォリオの構築を推進してまいります。

③ プラットフォームの価値向上

当社は、データマーケティングに不可欠な3領域である①データ、②テクノロジー、③教育プログラムを含むデータ活用ノウハウの全てにおいて提供価値とクオリティを向上させ、データを収集・精製・管理・分析し、多様なマーケティングソリューションで活用するためのビジネスプラットフォームとしての優位性の盤石化を図ります。

データ戦略に関しては、既に強みを持つドラッグストアに加え、スーパーマーケットとの連携が着実に進展しており、購買データの網羅性は一段と高まっております。今後はこれらをベースとしつつ、ホームセンター、コンビニエンスストア、ECなどの他業態の小売業のデータ連携により、データの付加価値を高めていくことが重要と認識しております。

テクノロジー戦略に関しては、グローバルプラットフォーマー及びAIスタートアップとの連携を推進しております。世界標準のDXソリューションや、AIスタートアップが持つ最先端のアルゴリズムを当社の購買データと融合させることで、クライアントへの提供価値を飛躍的に高めてまいります。

教育プログラムを含む活用ノウハウに関しては、小売業から消費財メーカーへのデータ外販支援を含め、データマーケティングに関連する様々な活用ノウハウを蓄積しています。これらをベースに事業会社、教育研究機関、地方公共団体等に対するデータマーケティングに係る教育機会の提供を行っています。今後はデータマーケターの育成活動を通じて地域での雇用創出、地方経済や企業の発展に寄与していくことが、持続的な成長と社会への貢献を両立させる企業として重要であると認識しております。この取り組みの一環として、地域性を持つデータを分析し、マーケティング戦略の立案・実行につなげる専門性を有した「データマーケティング人材」を育成すること、また、地域社会の人材確保のために実践力のあるマーケティング人材の採用支援を図り、地域の雇用創出、地方創生に貢献することを目的とする一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会に出資しております。

④ 業績の持続的成長と社会課題解決への貢献の両立

データやテクノロジーを活用したマーケティングや市場変化への対応は、大企業のみならず中堅・中小企業や地方経済においてもその重要性が高まっております。

当社はかねてよりデータマーケターの育成や、地方行政との連携、教育研究機関や自治体と連携したSDGsやESGに関わる指標づくり、地域雇用の活性化や女性のエンパワーメントをはじめとする取り組みにも力を入れてまいりましたが、こうした社会課題の解決やサステナビリティに関わる領域への価値提供についての社会的な意義は今後ますます高まっていくと認識しており、企業としての持続的成長と並ぶ経営活動の基本戦略に位置付けて取り組みを進めています。

⑤ 組織と人材

当社の競争力の源泉は、データの力と人材の力であり、人材に関しては特に採用と教育に力を入れています。当社のような規模の企業にとっては、良質な人材の確保は経営上の重要課題です。当社の価値観に共感し自ら成長を求める人材を幅広く採用し、挑戦する舞台と教育の機会を用意することで、自律的なプロフェッショナルや次世代の経営人材を育成することが、持続的な成長につながると信じています。

そのためにも、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる環境を整え、様々な価値観や働き方を支えるインフラや制度を模索し、整備することで自律的なプロフェッショナルにとって魅力ある企業であることを目指しています。新卒採用と中途採用をバランス良く行いながら、人を育てることで組織も成長し、互いの成長を支援する風土を醸成しております。

教育プログラムとしては、専門性向上のためのテクニカル・スキルの教育プログラムのみならず、リーダーシップ開発や人間力の向上を目指したヒューマンスキルのプログラムを提供しています。具体的には、研修等のプログラムに加え、専門のコーチによるリーダーシップ開発、チームビルディング、女性リーダーのエンパワーメント、キャリアコーチングなど、コーチングプログラムの提供がそれにあたります。

当社としては、全社員が安心して自らの持つ力を存分に発揮できる環境を用意することで、組織としてのレジリエンシーを高めることが何よりも重要だと考えております。

⑥ 情報管理体制の強化

当社の事業は、将来的な発展を期待される領域であると同時に個人情報の取り扱いをベースとするため、その社会的責任は極めて重いものと認識しています。堅確な情報セキュリティは当社ビジネスを継続する上での大前提であり、最優先で取り組むべき課題です。個人情報保護体制に関するプライバシーマークに加え、国際基準の情報セキュリティ管理体制を示す「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)」の認証を取得し、厳格な運用を実施しております。グローバルレベルの関連規制を遵守することはもとより、データマーケティングのリーディングカンパニーとして、さらなるデータガバナンスの強化を推進してまいります。徹底した社内統制や継続的な社員教育を通じ、お客様や取引先の皆様から常に信頼いただける確かなセキュリティ体制を構築し、安全かつ付加価値の高いデータ活用を追求してまいります。

Source: annual securities report, FY ending Mar 2026 S100YI9P

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