Thinca Co.,Ltd.
Thinca Co.,Ltd. — latest annual results, FY2025 (Dec 2025)
In FY2025 (ended Dec 31, 2025), Thinca Co.,Ltd. (149A) reported revenue of ¥1.5B (+18.8% YoY), operating income of ¥60M (-23.0%) and net income of ¥43M (+167.2%). Figures are parent-only (non-consolidated), J-GAAP.
Source: annual report (filed Mar 26, 2026)S100XUGX
Performance
FY2025 (Dec 2025)FY = fiscal year, named by the calendar year it starts in; the month in brackets is when it ends (FY2025 ends Mar 2026 for a March year-end). FY2025 (Dec 2025) runs Jan 1, 2025 – Dec 31, 2025.
Key metrics
FY2025 (Dec 2025)Source: filing S100XUGX · FY2025 (Dec 2025)
About this data
- Figures are consolidated when the company files consolidated statements, otherwise parent-only. FY2025 (Dec 2025): parent-only (non-consolidated).
- Accounting standard for FY2025 (Dec 2025): J-GAAP. A change of standard starts a new series.
- FY2025 (Dec 2025) is the fiscal year ending Dec 2025.
- A blank figure was not reported in the filing, or is not meaningful (e.g. free cash flow for banks); the reason is shown with it.
- Each year is shown as filed in that year's own report; restatements of past years in later reports are not applied. Year-over-year changes compare with the prior year as the current year's report restates it.
- Data as of Oct 30, 2026 (newest filing in our dataset).
About
shown in Japanese当社は、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に掲げ、顧客対応業務の課題解決を目的としたクラウド型コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」を提供しております。近年、様々な分野においてテクノロジー化が進展しておりますが、中小企業等における顧客対応業務においては、未だテクノロジー化が遅れており、多くの課題が存在します。特に、電話を中心とした顧客とのコミュニケーションにおいては、コミュニケーションの記録がなされていない、または記録されていても顧客情報との紐づけが不十分であること、顧客対応が担当者のスキルに依存し属人化していること、組織として顧客とのコミュニケーション状況を把握・管理することが困難であること等の課題が顕著です。 これらの課題を解決するため、当社は“会話を クラウドで おもしろく”をコンセプトとする「カイクラ」を提供しております。「カイクラ」は、顧客(注1)に関する情報をクラウド(※)上に集約し、カイクラユーザー(注2)のオフィスの固定電話への着信時に顧客情報をパソコン、タブレット、スマートフォン等の画面にポップアップ表示する機能を有しております。これにより、担当者は過去の会話履歴や録音記録を参照しながら対応できるため、顧客対応の質を向上させ、属人化を解消することができます。 さらに、「カイクラ」は、SMS(※)送信機能、通話録音機能、ビデオ通話機能、携帯通話録音機能、メール連携機能等の機能を提供し、顧客との多様なコミュニケーションチャネルを一元管理します。これらの機能により、電話だけでなく、SMS、ビデオ通話、メール等のコミュニケーション履歴も顧客情報と紐づけて自動的に保存・管理することが可能となり、組織的な顧客管理を実現します。 また、販売面では、自社の販売部門や、販売代理店や取次店などの販売パートナーによる「カイクラ」の販売に加え、「カイクラ」の機能をより迅速に展開するため、「カイクラ」の一部機能を他社にOEM(※)提供することで、先方の販売力とブランド力を生かして「カイクラ」機能の拡大を担っていただいております。 当社は「カイクラ」を通して、顧客との様々なチャネルによるコミュニケーションを自動で記録・整理し一元管理し、必要な時にこれを参照できるようにすることで、顧客とのコミュニケーションロスやクレームを減らし、カイクラユーザーと顧客の双方の満足度を向上させるとともに、コミュニケーションに関する業務の効率化やカイクラユーザーにとって優良な顧客の囲い込みを可能とすることで、「カイクラ」を利用する企業や店舗、個人事業主などの生産性の向上に寄与していきたいと考えております。なお、当社は、カイクラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の開示を省略しております。 (注)1.カイクラユーザーのお客様(カイクラユーザーが提供する製品・サービスを利用している企業や個人) 2.当社が提供する「カイクラ」を利用している、当社の直接のユーザー (1)コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」 (a)「カイクラ」の特徴 「カイクラ」は、企業活動で発生する様々なコミュニケーションのDX(※)を実現するサービスであり、個別の機能として、オフィスの固定電話でのコミュニケーション支援機能やSMS送信機能、通話録音機能、ビデオ通話機能、携帯電話録音機能、及びメール連携機能などを備えております。「カイクラ」を使うことにより、顧客とのこうしたコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することが可能です(下図①)。 例えば、固定電話とSMSなど、異なるコミュニケーション手段を用いて顧客とコミュニケーションを取った場合であっても、カイクラユーザーはカイクラを通じ、これらを自動で記録・整理し、顧客情報と関連付けして一元管理することが可能となります(下図②)。その結果、「カイクラ」を導入したオフィスでは、コミュニケーションの属人化を排除することができ、電話対応者の業務経験やスキルに依存しない、より質の高い顧客対応が可能となります。 また、固定電話及び携帯電話の会話を「カイクラ」で録音した場合、AI(※)により自動でテキスト化することができます。このテキスト化されたデータを用いて、「解約」等ビジネス上影響があると考えられる単語の強調表示や会話内で頻出する単語の分析などが可能となります。 「カイクラ」は、オフィスに設置したカイクラアダプターにより、そのオフィスへの固定電話への着信時に、インターネット回線を通じて関連する顧客情報やコミュニケーション履歴を自動で呼び出し、パソコン/タブレット/スマートフォンにこれらをポップアップします。カイクラアダプターを設置しても、カイクラユーザーは自身の固定電話番号などの電話環境を変更する必要はありません。 加えて、CTIを標準装備したクラウド電話サービス「カイクラフォン」の提供も開始しております(下図③ )。「カイクラフォン」はPCやスマートフォンアプリを用いて、固定電話の発着信を可能としており、オフィス以外でも固定電話業務を継続できることから、テレワークや外出先における電話対応の効率化を実現します。 上記により、顧客対応業務の効率を改善させ、電話対応の負担を軽減できることから、顧客満足度及び従業員満足度を向上させ、結果、カイクラユーザーの収益向上に貢献します。 (b)「カイクラ」の主な機能 イ.固定電話でのコミュニケーション支援 カイクラユーザーのオフィスの固定電話へ着信があった時に、関連する顧客情報や会話履歴を自動で呼び出し、パソコン/タブレット/スマートフォンにこれらをポップアップします。ポップアップさせる情報はカスタマイズ可能であり、例えば顧客氏名、住所、営業担当者、商品購入日、商品の詳細など、カイクラユーザーのニーズに合わせたオリジナルの画面を提供することができます。 また、カイクラユーザーが他社のCRM(※)システムを通じて顧客情報を管理している場合、API連携(※)により「カイクラ」とこれらCRMシステムとを連携させることが可能です。この場合、カイクラユーザーのオフィスへ着信があった時に、当該CRMシステムで管理されている情報を、「カイクラ」の画面上に表示させることができます。 これにより、電話の対応時に、カイクラユーザーが必要とする情報を確認できることから、よりきめ細やかで安定したコミュニケーションが可能となります。また、顧客情報はクラウド上のデータベースに蓄積されており、これは電話着信時だけではなくいつでも参照することができるため、カイクラユーザーは組織として、顧客情報やコミュニケーション履歴を管理することができます。 なお、カイクラ画面のイメージは以下のとおりです。 ロ.SMS送信 「カイクラ」の画面から、顧客や自社の従業員に対してSMSを送信することができます。SMSは携帯電話の番号に対して送信できるため、顧客への連絡や不在時の伝言に有効となります。また、「カイクラ」は送信したSMSの履歴を自動で記録し、顧客情報と関連付けて一元管理するため、どの顧客に・いつ・どのようなSMSを送信したか、顧客情報から検索できるだけでなく、カイクラユーザーのオフィスの電話に着信があった時にはその内容がパソコンなどの画面にポップアップされます。 さらに、「カイクラ」のSMS送信機能は予約送信機能を有しているため、例えば来店予約の前日に来店リマインドのメッセージを自動で送付するなど、いわゆるMA(※)ツールとして利用することも可能です。 ハ.通話録音 カイクラユーザーのオフィスの電話の内容を自動で録音し保存することができます。また、この電話の会話内容をAIにより自動でテキスト化し、さらに生成AIによりそのテキストを要約することも可能です。 通話録音の音声データ及びそれをテキスト化したデータは、「カイクラ」により自動で顧客情報と関連付けられ、一元管理されます。 この通話録音機能により、カイクラユーザーは重要な会話などについてあとから聞き直すことができ、より適切な顧客対応が可能となります。また、会話のテキストデータは「カイクラ」上で検索や分析が可能となるため、「解約」「キャンセル」などの特定のキーワードが含まれている会話だけを抽出したり、どのようなキーワードが頻繁に使われていたりするのかなどの分析も可能となります。 通話録音機能に関する「カイクラ」の画面は以下のとおりです。 ニ.AI要約機能(テキスト要約、感情ラベリング) 「カイクラ」での通話内容を自動でテキスト化し、そのテキスト化済みの発着信履歴の内容をAIが要約します。また、要約した内容をもとにAIが話者の感情をラベリングすることも可能です。これにより、会話内容のスムーズな共有や、話者の感情からクレームやカスタマーハラスメントの早期発見、対策も可能となります。 AI要約機能のイメージ図は以下のとおりです。 ホ.ビデオ通話 「カイクラ」はビデオ通話機能を有しております。特定のアプリケーションのインストールは不要で、パソコンやスマートフォンのブラウザ上で簡単にビデオ通話を行うことができます。このビデオ通話機能ではカメラを通じた動画や音声だけでなく、パソコンやスマートフォンの画面の共有も可能であり、ビデオ通話内容を録画することも可能です。この録画データも「カイクラ」により自動で顧客情報と関連付けて記録・整理され、他のコミュニケーション履歴とともに一元管理されます。また、その履歴は必要に応じて検索が可能です。 ビデオ通話機能のイメージ図は以下のとおりです。 ヘ.携帯通話録音 「カイクラ」は、固定電話だけでなく、社用の携帯電話で会話した内容を自動で録音することができます。また、この電話の会話内容をAIにより自動でテキスト化することも可能です。 この携帯電話での会話の音声データ及びそれをテキスト化したデータは、「カイクラ」により自動で顧客情報と関連付けて記録・整理され、他のコミュニケーション履歴とともに一元管理されます。その結果、カイクラユーザーはこの携帯電話での会話データを、顧客情報、オフィスの固定電話での会話内容、送信したSMS、ビデオ通話内容とともに参照することが可能です。 「カイクラ」の携帯通録は、録音データのアクセス権をアカウントごとに設定できるだけではなく、電話の相手先の属性ごとに、携帯電話での会話の録音可否を設定できます。このように、携帯電話での会話については、録音記録が必要な会話のみを記録し、必要な従業員にしかそれをアクセスできないようにすることで、個人情報やプライバシーに配慮しながら、必要な会話を一元管理することが可能となります。 携帯通話録音機能のイメージ図は以下のとおりです。 (注)3.現在、携帯通話録音機能はNTTドコモ、au、SoftBankの提供する社用携帯電話のみ対応しております。 ト.メール連携 「カイクラ」は、オフィスの固定電話着信と同様に、メールの送信時及び受信時にその内容を「カイクラ」に取り込み、社内のチームメンバーに対してポップアップ通知することができます。これにより、「カイクラ」の画面上で顧客とのメールのやり取りを確認・共有できるとともに、固定電話やSMS、ビデオ通話、携帯電話など、「カイクラ」で一元管理されているその他のコミュニケーション履歴を参照しながらメール対応することが可能となります。 また、「カイクラ」に取り込むメールは顧客とのメールに限定し、その他の不要なメールは取り込まないなど、個人情報やプライバシーに配慮しながら必要なメールのみを一元管理することが可能です。 メール連携機能のイメージ図は以下のとおりです。 チ.クラウド電話(カイクラフォン) 「カイクラフォン」はCTIが標準装備されているクラウド電話です。本サービスの利用に際しては、専用機器の設置や電話番号の変更を行う必要がありません(注4)。PCやスマートフォン向けアプリを利用することで、オフィス外でも固定電話の発着信が可能となり、テレワークや外出先における効率的な電話対応が実現できます。また、本サービスはクラウドCTIが搭載されており、電話の着信時に顧客情報とコミュニケーション履歴を自動的に表示させることができ、迅速かつ効率的な電話対応が可能となります。 クラウド電話(カイクラフォン)のイメージ図は以下のとおりです。 (注)4. 一部エリアに限定されます。順次拡大を予定しております。 (2)「カイクラ」の収益構造 「カイクラ」の主な収益構造は、カイクラユーザーから得られる「カイクラ」の利用料収入であります。 この利用料収入は、「カイクラ」導入時の初期売上、サブスクリプション(※)型の月額売上及びSMSなどの従量課金売上の3つから構成されます。 初期売上は「カイクラ」を導入した拠点ごとに収益計上されます。また、月額売上及び従量課金売上は「カイクラ」を導入した拠点が継続して「カイクラ」を利用することで収益が計上されます。 当社の収益モデルは、「カイクラ」導入拠点数及びその利用量が増加するに従って月額売上及び従量課金売上などの収益が逓増する、いわゆるSaaS(※)型の収益モデルとなっております。 2018年12月期以降の各期末時点でのアクティブユーザー(注5)(会社)及びその拠点数の推移、業界ごとの導入企業割合は以下のとおりです。 (注)5.アクティブユーザー:獲得したカイクラユーザーのうち、解約によりカイクラを利用しなくなったユーザーを除いたユーザー数 また、当社の事業系統図は以下のとおりであります。 [事業系統図] <用語集> 下記は、「3 事業の内容」の文章中において※で示した用語の本書内での意味を説明しております。 用語 説明 クラウド インターネット等を経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する形態のこと。 SMS 「Short Message Service」の略称で、携帯電話の電話番号を使ってメッセージのやりとりができるサービスのこと。 OEM 「Original Equipment Manufacturing」の略称で、委託者や発注元の名称・ブランドで製品やサービスを生産・提供すること。 DX 「Digital Transformation」の略称で、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務や組織などを変革し、競争上の優位性を確立すること。 AI 「Artificial Intelligence(人工知能)」の略称で、コンピュータがデータを分析し、推論、判断、最適化提案、課題定義や解決、学習等を行う、人間の知的能力を模倣する技術のこと。 CRM 「Customer Relationship Management」の略称で、顧客管理のためのツールやシステムのこと。 API連携 APIは「Application Programming Interface」の略称で、API連携とはアプリケーション間やシステム間でデータや機能を連携し、利用できる機能を拡張すること。 MA 「Marketing Automation」の略称で、ソフトウエアを利用してマーケティング活動を自動的に行うプロセスのこと。 サブスクリプション 顧客に対し提供するサービスの対価を、利用期間に応じて継続的に受領する収益モデルのこと。 SaaS 「Software as a Service」の略称で、クラウド上にソフトウエアを用意し、インターネット経由でその機能を利用できるサービスのこと。
Management policy & medium-term plan
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営理念
当社は、企業の生産性と幸福度を世界一に導きながら日本をもっと元気でおもしろい国にしよう! そして世界をもっとおもしろくしよう!という思いから、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に掲げております。
この経営理念を実現するために、顧客とのコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することのできる「カイクラ」を開発・提供しております。
「カイクラ」を通してコミュニケーションテクノロジーを進化させ、人と人のつながりを強くし、あらゆる企業のコミュニケーションエラーを解消することで、ビジネスにおけるあらゆる会話をおもしろくする。そして、顧客も社員も社員の家族も、みんな幸せになる、また、毎日が本当に楽しいと思える、そんな社会を実現したいと考えております。
(2)事業展開方針
① 短期的な方針
当社は、これまで自動車業界、不動産業界といった、顧客との継続的な関係性を重視する特定の業界をターゲットとして製品販売しておりましたが、同様のニーズを持つ新たなターゲット業界を新規開拓するとともに、より広い販売機会を求め、当社以外の企業とのアライアンス構築を行っております。さらに、大企業への「カイクラ」導入を目的としてNTTグループや大塚商会、SB C&Sとの協業を強化する一方で、拠点を多く持たない小規模な企業に対しては、「カイクラ」の一部機能を他社にOEM提供し、他社製品の一部として販売するなど、戦略的な販売活動を行っております。
また、商品戦略として、オフィスにおける固定電話でのコミュニケーションだけではなく、SMSやビデオ通話、携帯電話での通話やメールでのコミュニケーションなど、様々な種類のコミュニケーションを一元管理しておりますが、さらに別のチャネルのコミュニケーションを「カイクラ」に取り込むことにより、カイクラユーザーに対しより価値のあるサービスを提供し、コミュニケーションプラットフォーマーとしての地位を確立することを目指しております。
② 中長期的な方針
現在、「カイクラ」は固定電話や携帯電話などによる顧客とのコミュニケーションに対応しており、顧客情報やコミュニケーション履歴をデータベースで一元管理し、導入オフィスにおいて顧客対応の属人化を解消することを可能にしております。将来的には、蓄積されたデータに基づき会話の量や質、顧客とのリレーションを測定し、よりよいコミュニケーション方法を提案することで、顧客コミュニケーションの効率化と快適性の向上を図ってまいります。
また、日本のビジネス文化では、人と人との関係性を重視し会話や雑談を通じて人との距離を縮めようとする傾向がある一方で、会話によるコミュニケーション上の課題や非効率な顧客コミュニケーションが生じやすくなると考えております。当社は「カイクラ」の提供を通じ、コミュニケーションエラーや非効率を解消しながらも、会話や雑談を通じた温かみのあるコミュニケーションを拡げていきたいと考えております。
(3)経営環境
当社は「カイクラ」をクラウドサービスとして提供しております。
当社が属するクラウドサービス市場は、デジタル化の進展とともに企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が加速し、クラウド技術の活用が一層拡大しています。総務省「令和6年通信利用動向調査」によると、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は年々増加しており、企業の業務効率化やデータ活用の高度化が進んでいます。さらに、政府においても「ガバメントクラウド」の整備が進められ、各府省庁が共同で利用するクラウド基盤の拡充が進行しており、今後もクラウドサービスの普及は一層進むものと予測されます。
また、顧客ニーズの多様化により、消費者個人の嗜好に合わせたきめ細かな対応やサービスが求められる中、顧客情報管理の重要性が高まっております。CRMの活用により顧客とのコミュニケーションデータを蓄積し、失注やキャンセルといった課題を把握することで、顧客へのアプローチやサービス改善に活かすことが可能となります。また、リモートワークの普及や企業のデジタル化の促進の影響もあり、こうしたCRMを導入する企業は年々増加し、現在ではさまざまなCRMサービスが登場しております。
このような経営環境のもと、当社は「カイクラ」を開発・販売しております。顧客とのコミュニケーションは様々なチャネルを経由して行われますが、「カイクラ」を用いることにより、こうした様々なチャネルにおける顧客とのコミュニケーションを自動で記録・整理し、一元管理することが可能となります。その結果、カイクラユーザーは、顧客ニーズの分析、応答品質の向上、リスク管理といった顧客対応力を向上させることができることから、今後もそのニーズが広がるものと考えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
経営理念「ITで 世界をもっと おもしろく」の追求及び企業ミッションである「企業のあらゆる会話をおもしろくする」の実現のためには、当社のサービスであるクラウドサービス「カイクラ」の認知度向上とさらなる普及が重要であると考えております。
当社は、さらなる事業推進のため、以下の7点を重要課題として取り組んでまいります。
① 販売力強化について
当社はこれまで、営業戦略として特定の業界を深掘りするT字戦略により、主に自動車業界、不動産業界における製品販売に注力してまいりました。当該戦略は一定の成果がありましたが、引き続き事業の持続可能性を高めるため受注件数を拡大させていくことが喫緊の課題であると認識しております。具体的には、自動車・不動産業界以外の新たな注力業界を新規開拓するとともに、特定の業界において影響力の強い企業とのアライアンス構築を行います。これらに加え、NTTグループや、2024年に業務提携を開始した大塚商会、SB C&Sとの協業について強化を行い、さらなる知名度向上と収益獲得に取り組んでまいります。また、多拠点を有する中規模以上の企業への販売に焦点を当てるなど、戦略的な販売活動を継続してまいります。さらにSMS等の従量課金サービスの利用促進等により、単価を上げたサービスとして収益力を向上させます。
② 認知度向上について
当社は、電話コミュニケーションを利用する企業は「カイクラ」を利用することで企業の生産性を高めると考えておりますが、「カイクラ」の認知度は総じて低く、顧客が「カイクラ」の利便性を認識していただくまでに相当の時間を要しております。そのため、当社は「カイクラ」及び当社の認知度向上が急務であると捉えており、これまで雑誌等のメディアや講演等に加え、オウンドメディアを通じた認知度向上を図ってまいりましたが、今後はより一層、問い合わせ及び受注可能性を高めるためのプロモーション及びマーケティングを強化する必要があると考えております。引き続き、費用対効果を勘案しながら、インターネット、リアルを問わず様々な施策を検討、実施をしてまいります。
③ カスタマーサクセス強化について
当社サービスを利用したカイクラユーザーの事業の成功は、当社サービスの継続的な利用につながり、カイクラユーザーの生涯価値の向上に寄与すると認識しております。そのため当事業年度におきましては、継続的にカイクラユーザーによるカイクラ利活用を促進するとともに、長期的に良好な関係を構築するために、カスタマーサクセスグループを強化してまいりました。今後は、よりカイクラユーザーへの価値提供を行うためにアップセルを強化していく必要があるとの認識を強めております。ただし、ユーザー数が増えれば増えるほど対応コストは増大化していくため、より効率的なカイクラユーザーへの対応方法の探索にも注力してまいります。引き続きカイクラユーザーの満足度の向上を図り、当社サービスのファン化、解約防止に努めつつ、オプションサービスの追加販売に注力してまいります。
④ 商品力強化について
当社の主力商品である「カイクラ」は、通話録音機能、音声テキスト化機能、SMS送信機能、ビデオ通話機能など、固定電話や携帯電話でのコミュニケーションに多様なオプションサービスを提供し、企業の業務効率化と顧客対応の高度化を支援してまいりました。
当事業年度においては、クレーム・カスタマーハラスメント対策機能の強化に加え、AI自動要約機能、会話品質判定機能、AI自動発着信タグ付け機能、AI感情ラベリング機能の大幅アップデートなど、AIを活用した機能拡充を推進いたしました。当社の強みである膨大なコミュニケーションデータとAI技術を掛け合わせることで、付加価値の高い新機能の開発を継続的に進めております。
また、「カイクラフォン」につきましては、カイクラの強みを活かしたクラウド電話サービスとして展開し、従来型サービスとの差別化を図りながら、既存顧客のニーズに対応した提案を推進しております。今後も関連サービスとの連携強化を通じて、顧客当たりの提供価値向上に取り組んでまいります。
当社は、コミュニケーションテック企業として、さまざまなコミュニケーション手段の統合が競争力の源泉であると考えております。今後も「カイクラ」をはじめとするサービス・商品の開発に積極的な投資を行い、AI技術の高度化を通じて、より利便性の高いコミュニケーション環境の提供に努めてまいります。
⑤ 組織力強化について
当社は、事業拡大に伴う人員不足及び組織体制の強化を重要な経営課題と認識しております。当事業年度においては採用活動に注力し、とりわけ事業部門におけるハイレイヤー人材の確保を進め、事業推進力の向上を図りました。
また、リモートワーク制度やフレックスタイム制度を整備し、柔軟な勤務体系を構築しております。今後も社会環境の変化に適応しつつ、こうした働き方を維持するとともに、社員が同じ方向を向き一体感をもって事業に取り組める組織づくりが重要であると考えております。そのため、当社のミッション・ビジョン・バリューの浸透、組織体制の最適化、教育制度の拡充、人事評価制度の高度化、賃金体系の見直し、導入済みの従業員持株会の活用促進等を通じ、人的資本への投資を強化し、組織基盤のさらなる強化に努めてまいります。
⑥ 内部管理体制強化について
当社は、順調に業容が拡大している状況のもと、企業としての社会的責任は益々高まっているとの認識を強めています。これまでも経営管理体制の継続的な改善を行い、ガバナンス強化を図ってまいりましたが、コーポレート・ガバナンス強化のための積極的な取り組みは、企業価値向上の近道であると考えております。そのため、引き続きより良い組織体制の整備及び社内規程・業務マニュアル見直しを推進し、さらなる管理体制強化及び統制強化による事業リスク低減に努めてまいります。
⑦ 財務基盤強化について
当社は、さらなる事業拡大のために、組織、営業、マーケティング、商品開発等様々な観点から戦略を策定しておりますが、当該戦略を遅滞なく実行するために、安定した財務基盤を確立・維持することが急務であると捉え、第三者割当増資や費用の見直しによる財務基盤強化に努めてまいりました。今後は引き続き、受注数増大のみならず、費用の見直しを定期的に実施するとともに、キャッシュ・フロー経営を推進することで、健全な財務基盤構築に努めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の収益拡大が経営上の最重要課題であり、「カイクラ」の利用契約数の拡大がこれに寄与すると考えております。また、当社の主な収益モデルはサブスクリプション型であるため、毎月継続的に得られる収益も重要視しております。そのため、アクティブユーザー(注)1の会社数及び拠点数、MRR(Monthly Recurring Revenue)(注)2、月次解約率(注)3及びARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価)(注)4を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。
(注)1.アクティブユーザー:獲得したカイクラユーザーのうち、解約によりカイクラを利用しなくなったユーザーを除いたユーザー数
2.MRR(Monthly Recurring Revenue):各月の「月額売上」と「従量課金売上」の合計
3.月次解約率:当該月に解約したユーザーに関するMRR÷前月末MRR
4.ARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価):当該月のMRR÷当該月末のアクティブユーザーの拠点数
Source: annual securities report, FY ending Dec 2025 S100XUGX
Industry peers
ROE rank 485 of 635Companies in Information & Communication ranked either side of this one by ROE
- 4736 Nippon RAD Inc. Return on equity4.7%
- 4308 J-Stream Inc. Return on equity4.6%
- 4053 Sun* Inc. Return on equity4.5%
- 4011 Headwaters Co.,Ltd. Return on equity4.4%
- 3994 Money Forward, Inc. Return on equity4.2%
- 3758 Aeria Inc. Return on equity4.2%
- 3996 Signpost Corporation Return on equity4.1%
- 4728 TOSE CO., LTD. Return on equity4.1%