Nousouken Corporation
About
· shown in Japanese当社は、「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本や世界から農業がなくならない仕組みを構築することを目的としております。そのためにまずは、ミッションである「ビジネスとして魅力ある農産業の確立」を実践しております。 報告セグメントに基づく事業の内容は以下のとおりです。 (1)農家の直売所事業 農家の直売所事業は、当社及び業務委託先が運営する集荷場で登録いただいた生産者(以下、「登録生産者」という)から農産物を集荷し、原則翌日にスーパーマーケット等の小売店(以下、「スーパー等」という)の産直コーナーで販売することです。つまり、登録生産者とスーパー等を直接つなぐ流通を構築しております。生産者の顔が見える「安心・安全・新鮮・おいしい」農産物を、日々生活者がご利用いただいているスーパー等にて購入できる仕組みを提供しております。 農家の直売所事業は、「委託販売システム」の提供と、委託販売システムを当社が利用し、当社が登録生産者等から農産物を買い取りし委託販売する「買取委託販売」を行っております。 ①委託販売システム 「委託販売システム」は、登録生産者から農産物を集荷し、スーパー等の産直コーナーで委託販売を行う流通プラットフォームを提供するものです。当社もスーパー等も買い取りをしないため、在庫リスクは登録生産者にあります。在庫リスクを持つ代わりに登録生産者は、販売する「農産物」とスーパー等の「販売先」と「販売価格」を自分自身で決定することができます。つまり、好きなものを好きな量だけ、好きな場所で好きな値段で売ることができる、ということです。これを実現可能にしたのは、スーパー等からバーコード情報(インストアコード等)をご提供いただくことで登録生産者とバーコード情報を紐付けし、当社の集荷場にて販売先のバーコードを発券するシステムを構築したことによります。登録生産者は、集荷場にて出荷したいスーパー等別に自分専用のバーコードを発券し、袋詰めした農産物に貼り付けし出荷いたします。 スーパー等で生活者が農産物を購入することにより、登録生産者は販売代金を、スーパー等及び当社は販売手数料を得ることができます。また、スーパー等から日々の販売データや出荷データを蓄積し、登録生産者に対し生産者向け情報プラットフォーム「農直システム」にて販売状況や相場状況を提供しております。登録生産者は、在庫リスクを負いますが、原則、農産物市場を経由して販売するよりも多くの販売代金を得ることができます。スーパー等は、買い付けをしないことから在庫リスクを抱えることなく、当コーナーで販売した分の販売手数料を得ることができます。また、登録生産者との間に当社を介することで、生産者ごとに代金を支払う必要がなく、支払の手間を省くことができます。実際に農産物を購入される生活者は、日々ご利用いただいているスーパー等で生産者の顔が見える「安心・安全・新鮮・おいしい」農産物を購入し食することができます。 この「委託販売システム」は、登録生産者にとってもスーパー等にとっても生活者にとっても良いもの、すなわち「三方良し」であることが特徴です。 当社は、当社が運営する集荷場からスーパー等の各店舗までの物流費を負担しておりますが、登録生産者からは、出荷額に応じた物流費見合いの手数料「出荷手数料」をいただいております。その他の手数料として、バーコード発券に伴う手数料、及びスーパー等での販売額に応じた手数料をいただいております。また、登録生産者からは、当社の集荷場に登録いただいた時点で登録料をいただき、その後、年に一度年会費をいただいております。集荷場業務を他社に委託している場合は、業務委託先が登録生産者等から農産物を集荷し、スーパー等へ運んでおります。当社は、販売額に応じた手数料から集荷場業務に対する委託費を業務委託先に支払っております。 「委託販売システム」は、手数料が主な収益であり、手数料が売上高に計上されるので、「買取委託販売」や「卸販売」よりも利益率の高いビジネスモデルとなっております。 農産物の流れと手数料・情報の流れをまとめたフロー図は以下のとおりとなります。 ②買取委託販売 「買取委託販売」は、天候不順等で農産物の供給量が安定しない場合や、スーパー等からフェア実施等で一定の供給量の要望があった場合に、当社が登録生産者等から農産物を買い取り供給量を確保し、スーパー等で委託販売を行うことです。当社が在庫リスクを負うため、登録生産者等から買い取りする価格は、登録生産者等が市場に出荷する価格と同等かそれ以上となり、価格は当社が決定します。スーパー等と生活者が享受するメリットは、「委託販売システム」と変わりません。 当社は、第15期まで当社が決定した販売価格からスーパー等の販売手数料を差し引いた金額を売上高に計上しておりましたが、第16期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用し、当社が決定した販売価格を売上高に計上し、第15期まで販売価格から差し引いておりましたスーパー等の販売手数料は第16期より販売費及び一般管理費に計上しております。 「買取委託販売」は、当社が決定した販売価格を売上高に計上し、登録生産者等からの仕入高を売上原価に計上するため、利益率は「委託販売システム」より低くなります。 (2)産直事業 産直事業は、当社が生産者から直接農産物を買い取り、商品の「パッケージ」、売場の「POP」、生産者のおすすめ「レシピ」などで商品の付加価値を可視化し、スーパー等の青果売場で卸販売(ブランディング卸)をしております。当事業年度より、農家の直売所における委託販売システムとこれまでのブランディング卸を融合した「産直委託モデル」を青果売場にて本格的に展開しております。「産直委託モデル」は、レベニューシェア方式、大量・安定販売が可能、事務処理が簡便といった特徴を備えており、農産物流通に参加する全員がメリットを享受できる仕組みです。農家の直売所事業で培った「小売アカウント・物流インフラ・産地ネットワーク」を活用することで、生産者の顔が見える「安心・安全・新鮮・おいしい」農産物を青果売場でも展開しております。 ①卸販売(ブランディング卸) 「卸販売」は、農産物を登録生産者等から買い取りし、生産者や農産物の強みをPOP・パッケージ等にてブランディング化した上で、スーパー等へ販売を行う仕入販売になります。「買取委託販売」と同様に、当社が決定した販売価格と登録生産者等からの仕入高がそれぞれ売上高と売上原価に計上されますが、スーパー等が在庫リスクを負うため、当社のスーパー等への販売価格はスーパー等が市場から買い取りしている価格と同等かそれ以下となり、利益率は「委託販売システム」や「買取委託販売」と比較すると低くなる傾向にあります。 ②産直委託モデル 「産直委託モデル」は、農家の直売所事業の「委託販売システム」と産直事業の「卸販売(ブランディング卸)」を融合した新しい小売向け農産物流通モデルです。従前の産直卸事業では、生産者から直接農産物を買い取り、ブランディング(付加価値の見える化)を加え、顔が見える安心安全な商品を「卸販売(ブランディング卸)」にて提供してまいりました。1日あたりの流通総額を拡大する販売方式としては優れている一方で、スーパー等が在庫リスクを負うため、スーパー等への販売価格は、スーパー等が市場から買い取りしている価格と同等かそれ以下となっていました。また、スーパー等が農産物を買い取るため、農産物の納品・検品時に少量の劣化等が発生した場合においても、伝票処理が発生し、スーパー等及び当社の事務処理が煩雑になっていました。そこで、農家の直売所事業の「委託販売システム」と産直事業の「卸販売(ブランディング卸)」を融合した「産直委託モデル」をスーパー等の青果売場に導入することで前述の課題を解決し、農産物流通に参加する全員がメリットを享受することができると考えています。また、当社が2025年4月14日に公表しました「中期経営計画 2025-2027」の中で、農産物流通業界全体で需給バランスをとる仕組みである「AI需給調整プラットフォーム(次世代型プラットフォーム)」の構築を掲げておりますが、その一翼として「産直委託モデル」を位置付けています。 「産直委託モデル」は、生活者が農産物を購入する際に支払う購入金額を、生産者・当社・スーパー等で分け合うレベニューシェア方式を採用しているため、農家の直売所事業の「委託販売システム」と同様の取扱いをしております。また、「委託販売システム」の場合、在庫リスクは生産者が負担することとなり、初めはハードルが高いと感じる生産者もいることから、当社が登録生産者等から農産物を買い取りし委託販売する「買取委託販売」も行っています。このような取組みにより、スーパー等は在庫リスクを負担することなく、生産者からスーパー等までが一体となり、生活者が喜ぶ商品を届けることに注力することができるようになります。 当社のビジョンである、持続可能な農産業を実現するためには、生産者が経営意識を持つことが必要不可欠であると考えており、引き続き生産者が主体となって販売できる農家の直売所事業の「委託販売システム」を積極的に進めてまいります。 また、農家の直売所事業で培った資産を活用し、スーパー等の全ての青果売場に、生産者から直送された農産物を提供するため、産直事業の「卸販売」及び「産直委託モデル」も積極的に進めてまいります。 農家の直売所事業における、集荷場数、スーパー等店舗数及び登録生産者数の推移は以下のとおりであります。 第15期 2021年8月期末 第16期 2022年8月期末 第17期 2023年8月期末 第18期 2024年8月期末 第19期 2025年8月期末 集荷場数 94 92 92 81 78 スーパー等店舗数 1,774 1,934 1,995 2,106 2,246 登録生産者数(人) 9,762 10,258 10,378 10,312 10,419 また、当事業年度末における都道府県別のスーパー等店舗数、集荷場数及び登録生産者数は以下のとおりであります。 スーパー等 集荷場 生産者数 スーパー等 集荷場 生産者数 1.北海道 134 5 109 25.大阪府 381 2 199 2.青森県 - - 7 26.兵庫県 165 7 1,179 3.岩手県 - - 1 27.京都府 39 2 318 4.秋田県 - - 2 28.滋賀県 18 1 79 5.宮城県 1 - 2 29.奈良県 17 1 200 6.山形県 8 - 72 30.和歌山県 31 6 2,666 7.福島県 - - 3 31.鳥取県 - 1 42 8.東京都 339 1 15 32.島根県 - 1 24 9.神奈川県 221 2 469 33.岡山県 2 - 3 10.埼玉県 203 3 653 34.広島県 13 2 73 11.千葉県 153 5 869 35.山口県 1 - - 12.茨城県 75 4 488 36.徳島県 - 2 108 13.栃木県 13 1 117 37.香川県 - 3 94 14.群馬県 2 - 53 38.愛媛県 5 4 641 15.山梨県 2 2 362 39.高知県 - 5 72 16.新潟県 83 2 210 40.福岡県 - - 2 17.長野県 71 4 689 41.佐賀県 2 - 1 18.富山県 4 2 3 42.長崎県 21 3 129 19.石川県 9 - - 43.熊本県 - - 30 20.福井県 - - 1 44.大分県 - - - 21.愛知県 105 5 166 45.宮崎県 1 - 24 22.岐阜県 23 - 36 46.鹿児島県 8 - 18 23.静岡県 58 2 179 47.沖縄県 - - 5 24.三重県 38 - 6 合計 2,246 78 10,419 事業の系統図は以下のとおりであります。 〔事業系統図〕